今咲くやこの花館でクリスマスに関係した植物の展示が行われています。西洋から入ってきたお祭りですが、すっかり日本に根付いています。ここでクリスマスについて考えてみるとまた再発見がありますね。
真赤な布のクリスマスツリー
天井からぶら下げられた赤い布のクリスマスツリーは見事です。シンプルですが目を引きます。
クリスマスカラーの赤と緑は、赤はキリストが十字架にかけられたときの血の色で、緑は常緑樹の緑で永遠の命を表しています。
下から見上げると華やかです。
ポインセチア
メキシコの初代アメリカ駐在大使ポインセットが最初に発見してアメリカに紹介したことから彼の名にちなんでこの名前が付きました。日本では、2月上旬ごろに開花して苞が赤くなるので、クリスマスに合わせるために短日処理をしています。クリスマスの植物としては、意外と新しい植物です。
各国のクリスマスツリー
世界中に広まったクリスマスですが、クリスマスツリーはその国の身近な木が使われています。
ツリーに利用されている木
左からトウヒ、セイヨウヒイラギ、モミ
左からハワイ、メキシコのクリスマスツリー
セイヨウヒイラギ(モチノキ科)
クリスマスの装飾によく利用されます。
ヒイラギ(モクセイ科)
セイヨウヒイラギと日本で見られるヒイラギは、葉の形も違いますし植物の科も違います。日本のヒイラギには赤い実はできません。
ヤドリギ
常緑で主に落葉樹に半寄生するヤドリギは、「生」のシンボルとして古代ケルト人によって神事に用いられてきました。クリスマシイブにセイヨウヤドリギの飾りの下にいる女性とは自由にキスをしてよいという風習があります。
没薬(もつやく)、乳香
没薬はモツヤクジュの樹脂で、乳香はニュウコウジュの樹脂でカンラン科の植物です。ベツレハムでキリストが誕生したときに、三賢者が没薬、乳香、黄金を贈りました。当時は没薬、乳香とも黄金と同じぐらいに高価なものでした。