最近、四征将軍に出世したのです。
なんだか見てみたら条件満たしてた、
みたいな
何とも煮え切らない出世でした。
まあ、試験ないやつだしね。

昨日、念願だった二度目の
妖杖の体力上昇値改造をしました。
破竹が恐くなくなりました。
嘘。
やや、恐くなくなりました。

プラ8は
攻撃も上がる無双型の朱夏道着と
防御特化服、
体力と無双が上がって移動マイナスがないやつ。
頭は
緑鉢巻き、
頭花・蓮、
布帽子、などなど。
腕なぞは
攻撃、防御、破壊
と多数揃いましてですね、
もういいかな、
みたいな感じです。
南天の頭はプラ7以上がほしいけど。


まあ、そんなこんななわけなんですよ。
んで、
なんかですねぇ、
最近、
モチベーションが下がったというか
目的意識がなくなっておりまして。
目を血走らせてプラ8を探したり
泉を走ったり
義を稼いだり、
そこらへんの
何やかやが
いきなり一段落しましてねぇ。
燃え尽き症候群でしょうか。
まあ、一過性のものとは思うんですけど。
それとまあ、激いけよって話なんですけど。

戦っているときより
話してるときのほうが楽しいんですよねぇ。
逆に話せるんなら戦闘出なくてもいいなぁ
くらいの勢いなのが恐ろしいという。


これからは
うまく決まらない部屋の配置を考えたり、
新しい武器を練習したり、
対人ばかりではなくて制圧いってみたり、
などなど
それなりにやることややりたいことは
多々あるのですが
なぜか気力がついてこないという。

何だか怪しい雲行きです。
私の明日はどっちだ?

私は
明日は明日にならなきゃわからないし、ってんで
とりあえず明日に行ってみることにしました。

『明日』
と書いたプラカードをもち、
見晴らしが良く
交通量の多い道のそばに立って
ヒッチハイクです。

まるで罰ゲームのようなシチュですが、
私は本気です。

当然車はとまってくれず、
さすがに『明日』じゃ無理か、
『tomorrow』に書きなおそう、
そう思った瞬間
一台の車がとまってくれました。

「よう、『明日』に行きたいんだって?
 乗りな。途中までだが、つれてってやろう。」

私は礼を言うと車に乗せてもらい
運転手といろんな話をしました。

数時間走ったところで
運転手は車を止め
「俺が連れていけるのはここまでだ。
 ほら、そこの角を入って
 道なりに真っすぐ行けば
 「明日」につくはずだ。
 茨の道だが、お前が決めたことだ。
 俺は何も言わない。
 おっと、最後に一つだけ言っとく。
 がんばれよ。」
私は礼を言って車をおり、
言われた角をまがって歩いたのです。

結構な時間歩いたと思います。
目の前には『明日』と書かれた関所がありました。

門番の人に話し掛けて
通してくれるように頼んだのですが
通してくれません。

こうなりゃ関所やぶりです。
隙をみて勝手に通って明日にいってやる!

門番の交替時間の隙をついて
私は門をくぐろうとしたのです。
そしたら、目の前に見たことある人があらわれて
私を止めました。
それは、私でした。

「ちょっとー、困るんだけど。
 昨日の私が明日にきてしまったら、
 あ、私から見たら今日だけど、
 君にとっての明日、
 私にとっての今日に
 私が二人になってしまうじゃん。
 まあ、それだけだったらいいよ。
 よく考えても見ろよ。
 私の昨日、君の今日に
 私がいなくなるんだぜ?
 昨日、私がいなかったら、
 今日の私もいなくなるし、
 ひいては明日の私もいなくなるんだせ?
 私は昨日、いなくなったことになってしまうわけ。
 君が昨日いなくなったことになるわけだから。
 明日に憧れて軽い気持ちでこちらに来られても
 困るんだよね。
 だから私は
 君がこちらにくるというのなら
 殺してでも止めるよ。
 だって、そうでもせずに君がこっちにきたら
 結局は私も君も消えちゃうんだから。」
明日の私は、そう言いながら
腰に帯びた刀を抜くと
私に向かって構えた。

明日の私は
今日の私より
おそらく一日分
腕が上がっているはずだ。
一日分がどのくらいかはわからないけど
確実に上なわけだし
あまり変わらぬとしても
実力は自分と同じくらいだ。
苦戦するに違いない。
しかも、相手は私を殺す気だ。
勝つためにはこちらも殺す気でかからねばならない。
よしんば私が勝ったとしても、
明日の私が死んだのであれば
明日の私はいなくなる、
つまり
私に明日は来ない、
ということになる。
それでは『明日』にいけないではないか。

私は『明日』に行くのをやめて
帰ることにした。
何だか非常に疲れた。
帰ったら寝よう。
寝て起きたらたぶん明日だし、
まあ、今明日に行かなくても
明日になったら明日だよね。

少なくとも、私には明日やるべきことが一つできた。
明日は関所に赴いて
昨日からきた私、つまり今日の私を
殺す気で止めなければならない。

安易に明日に憧れてもダメだね。
一足飛びで向かおうとすると
己が消える危険を孕むのだ。

一歩一歩確実に。
そして一足飛びで先に進もうとする過去の私に負けて
今と未来の私が消えないように
腕を磨こう、
そう決意した。