〇はじめに
人間関係のほとんどの問題は、自分が理解・共感してもらえないことから起こる。
「ちゃんと人に向き合い、相手の話をきちんと聞ける」そのスキルがあるだけで人間関係だけでなく、仕事も人生もうまくいく。
人の話を聞けない自分本位な人間は、人から信用されない。
〇第1章 コミュニケーションにおける最強の武器は聞く力である
・「傾聴」はコミュニケーションの中で最も重要なスキルである。傾聴とは、相手を少しでも理解しようと心を傾けること。
具体的には、 人と話す時、必ず相手の顔やしぐさを見ながら(だけどごく自然に)、相手がとても話しやすい雰囲気を作る。
相手がちゃんと話し終えるまで口を挟まずに、優しいまなざしで聞き続ける。
何よりも、話す人の「気持ち」を受け止める。
・「聞く力」とは、何か?それは「相手を理解する力」。相手を理解するには2つある。1つは、「相手の話の内容を理解する」こと。もう1つは、「相手の感情(気持ち)を理解する」こと。
・「相手の感情(気持ち)を理解する」には、言葉以外のメッセージを観察する。例えば、相手の顔の表情や声のトーン、姿勢など。
・相手をより深く理解する為には、相手の話しを聞く際に、自分の解釈を加えないで、ありのまま話を聞くこと。
・話すことよりも聞くことに意識を向けるとよい。
・「聞き下手」は、人と信頼関係を築けない。典型的な例は、相手が話している途中で話を遮る人である。
・相手が心地よくなるような聞き方をすればいい。結局、人は自分の話しを聞いてもらいたいのである。
・大切なのは「何を聞くか」ではなく、「どう聞くか」である。「うなずき」と「相槌」は、「最も使える効果的な聞き方」である。相手の感情にフォーカスしながら、声のトーンを合わせて呼応する。
・「聞き役に徹しよう」と思い込む前に、「相手を理解しよう」という姿勢が大切である。また、「相手の感情に合わせること」が大切ある。仮に聞き役に徹するなら、その意図を明確にする必要がある。
〇第2章 人に好かれ、信頼関係を築く「聞く力」
・人との信頼関係を築くには、「自己理解、相手理解、そして相互理解をつくること」
自己理解とは、自分が何を大切にしているか(価値観)を理解すること。そして、相手理解とは、相手が何を大切にしているのか(相手の価値観)を理解すること。自分自身の大切なものと相手の大切なものの双方を理解しないと信頼関係は築けない。
~信頼関係をつくるためのフレームワーク~
1.自己理解
①自分は何を求めているか?
②相手とどのような関係を求めているか?
③自分が大切にしたいことは何か?
2.相手理解
④相手は何を求めているか?
⑤相手はどのような関係を築きたいか?
⑥相手が大切にしたいことは何か?
3.相互理解
⑦お互いの共通点は何か?
⑧お互いが理解できていること、できていないことは何か?
⑨お互いに学び、成長できることは何か?
⑩お互いの関係をどう発展させたいか?
〇第3章 会話・雑談が弾む「聞く力」
・相槌は「聞く力」の大切なスキルである。ポイントは3つ。
①共感を表す短いフレーズを使う(それは辛かったですね。それは嬉しいですね。など)…自分とは異なる考えであっても、「相手はこう考えているのだな」と理解を示す。相手の感情に合わせて、短いフレーズで呼応してあげるだけでよい。 ②具体化のフレーズを使う(例えば?もっと聞かせて?など)…相手を理解しようとする姿勢を示す。具体化のフレーズを使うことで、相手は自分のことに関心をもってくれていると認識する。これにより相手の承認欲求が満たされる。
③本心を聞くフレーズを使う(本当の気持ちは?で、本当はどうしたい?など)…相手の心を開くためには、そのきっかけとなるフレーズが必要。
〇第4章 相手から情報・本音を引き出す「聞く力」
・欲しい情報を手にする為には、相手と本音で話せるような信頼関係を築けるかどうかで決まる。本音で話せないと相手から正確な情報を引き出すことはできない。
・具体的なアプローチ方法としては、自分の弱みを自己開示することや相手が欲しい結果は何かを理解することなどがある。
・相手との信頼関係を築くには、自分に対して誠実であるかどうかが前提条件である。自分に対して誠実な人とは、自分の価値観を大切にしている人である。自分に対して不誠実な人は、他人に対しても不誠実な態度をとってしまう。
~自分の価値観を大切にする方法~
①自分の価値観を知ること
②価値観を具体的に定義すること
③価値観を大切にする為の行動をとること
・「相手から聞き出そうとしない」これが、相手から本音・情報を聞き出す秘訣である。相手から自然と情報提供してもらえるような関係性を築くことが大切である。貴重で重要な情報と言えば、相手から直接得られる「生の情報」である。
〇第5章 自分を動かし、人生を変える「聞く力」 ・自分の声を聞き、自己理解を深めた人が、自分に適した環境を見つけ出すことができる。また、自分に合った環境を自ら創り出すことができる。
おわりに
・人が主体的に動き出すのは、人からアドバイスを受けたり、指示命令をされたりした時ではなく、自分のことをちゃんと聞いてもらえた時である。「私は受け入れられた、理解してもらえた」と感じた時に、自らの意思で主体的に動き出す。 ・指示しても聞いてくれない、指示通りに動いてくれないような時は、的確に指示することや丁寧に教えることよりも、「相手のことをしっかりと聞いてあげる」ことが重要。