それは私が小学5年の夏から
始まった


宮之城と云う鹿児島のちいさな
町へ越して来た 初めての地
此処は父親の親戚が居を構えてる
所なのだ


父の叔父に当たる人は地元の
名士で大きなお屋敷に住み
竹で箸を造る工場を持って居た


「孟宗竹で箸を作る」


父親に連れられて叔父の
竹工場へ行くと叔父さんが
出迎えてくれ 西瓜を出して
くれた


叔父さんは髭を蓄えた
温厚な眼差しの人で


それでいて威厳のある
風貌をしていた


そんな叔父さんが


ぼん川に行くぞと言って誘って
くれたのが近くの川


川内川ではやを釣るのだ
そして小舟を出して繰れた
叔父さん


でも叔母さんは余り父を
良く思って無さそうだった


片方は鹿児島で云う豊厳者
もう片方はその日暮らしの
貧乏人だからだ


でも叔父さんはそんな事
気にしない人で優しかった



私は小さいながら工場の機械に
興味を示し叔父さんに

この機械何するのとか
聞いて居た覚えがあり


叔父さんは丁寧に教えて
くれた


竹から造る竹の箸


叔父さんの家と工場は
川内川を越えた所虎居と
いう所だった


夏は叔父さんに教わった
はや釣りをしに


一人て川に来て釣りをした
ものだ


また川に掛かる虎居橋の
袂で川泳ぎをし


遊びで川に流され行くと
川の中央が浅瀬になって


居る所でハッゲと云われる
貝を取った物だ


取り方は手と足の感覚で
貝を探り当てとるのだ


大きな貝を見つけた時は
まるで宝物見つけた気分


この宮之城と云う町は
屋地と虎居に川内川を跨いで
栄てる地域見えた



だが川の上流の地域も
興味有ったが町は遠く思えた


続く🎵


ウインクウインクウインク