前回の「Ustreamの始め方 ~機材関連~ 」に続き、今回はオペレーション関連としてまとめる。

ここでいう「オペレーション」とは、Ustream Producer Proのオペレーションと、現場でのオペレーションについてだ。

●Ustream Producer Proのオペレーション

・これはもう正直なところ、説明書どおりに使えばOKということになるが、コツみたいなものはあるのでちょっとだけ。

・このUstream Producer Proが使いこなせるかどうかは、「レイヤー」の概念が理解できるがとうかがポイントになる。
 - このソフトでは、1つの画面を、5つの「レイヤー」で構成する。でも実際に使うのは3つぐらい。
  - タイトルレイヤー。テロップなんかをここで入れる。テロップのデザインは自分で作ったものを使うこともできる。
  - 動画レイヤー。WEBカメラとかビデオカメラの画像はここに入れる。2カメとか3カメとか、複数のカメラを切り替えて使う場合、タイトルレイヤーや音声レイヤーはそのままで、動画レイヤーのみ切り替えることになる。ここで注意したいのは、ソフトウェアでのスイッチングを行っていることだ。まれにバグというかCPUパワーの関係からか、がしがしスイッチングをしていると動画が出なくなったりすることもあるようで、ちょっと不安もある。2カメなら大丈夫だろうが、3カメとかになると厳しいのかもしれない。
  - 音声レイヤー。マイクの音声をこのレイヤーに入力することで、動画レイヤーでカメラを切り変えても、音声は切り替わらないまま、というオペレーションができる。ここもソフトウェアでスイッチングをしているので、切り替えの信頼性がいまいちだ。なので音声についてはオーディオミキサーでボリュームの上げ下げをするぐらいにして、Ustream Producer Proで何かいじる、ということは極力避けたい。

・配信画質について
 - 配信画質は、HD画質は見る側の環境をも選ぶことになるので、基本的にはSD画質の中での最良ポイントを見つけることになる。
 - SD画質の中では、上から2番目ぐらいの画質でも十分にきれいなので、そのぐらいが良いと思う。画角としては4:3が無難だろう。
 - ネットワークの上りの速度としては、700kb/sが安定的に出れば大丈夫な感じ。Wi-Fi環境があれば大丈夫と思うが、可能なら有線LANを用意したい。緊急避難的にイーモバイルのPocketWi-Fiで配信した際にも、特に問題なく配信できたので、外出先からUstする場合にはイーモバイルでも可能なようだ。


●現場でのオペレーション

・実際にUstreamでの番組配信を行ってわかったのは、1人でできることには限界があるということだ。それなりに面白い番組をする場合、以下のようなスタッフの割り振りが望ましい。
 - 配信担当者。パソコンの前でUstream Producer Proを操作したり、オーディオミキサーの音量調整を担当する。
 - ビデオカメラ担当。WEBカメラの場合は不要だが、ビデオカメラの場合ズームやパンなどができるので、その操作をする人が必要だ。配信担当者が行っても良いが、パソコンの近くにカメラがない場合もあるので、別の人が担当したい。

・Ustreamで配信作業だけを行う場合、上記の2人で行うことはできるが、番組そのものも自分たちで作ることが多いだろう。その場合、上記以外に、以下の人も必要になってくる。
 - 司会者。番組の内容にもよるが、トークを中心とした番組作りをする場合、司会が必要だ。
 - 合いの手。司会者とともに、番組に出演する人がいれば尚良い。司会者だけだとリズム感が出なかったり、いきおいが出ない。タイムラインを読む場合、司会者にそれを任せると、司会がおぼつかなくなるので合いの手の役回りの人がタイムラインを拾うのが望ましい。
 - ディレクター。もし可能なら、配信作業の担当でもなく、出演するのでもない、ディレクター的な役回りの人が1人ほしいところだ。番組の全体の流れを見て、カンペで司会者などに指示を出すといったことを行う。司会者が全体の時間管理、進行管理を兼ねることもできるだろうが、やはり別の人間が全体の管理をすることが望ましい。

・また、番組作りのためには、ある程度の進行表も用意しておきたい。タイムラインと対峙しながらの進行になるので、ぶっつけ本番的な感じなるのは仕方ないが、スタッフ間での意思疎通のためにも、何もないよりは、大まかなスケジュールは決めておきたい。

・忘れてはならないのが、ハッシュタグの設定と、ツイートだ。ハッシュタグはUstream配信スタートまでに、Ustreamのウェブサイトからログインし、設定しておかなければならないので注意が必要だ。また配信がスタートしてすぐに、配信していることを積極的にツイートし、見てもらうようにしなければならない。


そのほかにも、いくつかTipsがあるので、次のエントリーで引き続き記すことにする。