ーー今までの公演で印象に残っている公演、指揮者、ソリストについて教えてもらえますか。

沢山ある中で、厳選の4公演を。


♪2019年5月定期、デュトワ氏の幻想交響曲。各パートにゲネプロギリギリまで細かく、そして厳しい要求が続きました。

しかし、それを乗り越えていく大阪フィル同期後輩先輩の頼もしい姿と強烈な演奏、そして御客様の熱狂と興奮がずっと頭に残っています。

 

3楽章にイングリッシュ・ホルンのデリケートなソロがあるのですが、

デュトワ氏が居てくれる安心感と仲間達の応援(して戴いたと勝手に解釈している 笑!)のおかげで、乗り越えれた本番でした。

 

勿論本番後はサウナ。

 

しかし、もう汗が出ないほど、本番で汗かきました。
 

♫オーボエ奏者としては、やはりホリガー氏指揮の2019年9月定期も忘れられません。

 

オーボエの神様と言われるハインツ・ホリガー氏。

(サウナの説明をする大島。な訳ない。。(笑)

自作品のこと、曲の構造等々、穏やかにお話してくださいました。)

 

 

自分のリードが調子いいかも!

(決して良いわけではないのですが、良いかも!と思わせる指揮者の力というか、音楽以外の不必要なことを思わせないというか、求心力。。。)という

今後の人生で2度と経験出来ない様な「息の吸える」本番でした。

 

(終演後に)

 

ホリガーマジックとでも申しましょうか。。。

そして、ホリガー氏のマネージャーさんが、「大島さんですよね?ホリガー氏が大島さんのイングリッシュ・ホルン心から誉めてました」という、

社交辞令を真に受ける能天気な大島。

 

でもホリガー氏の社交辞令なら頂戴します!と超嬉しく跳び跳ねながらサウナに。

高温の中でニヤニヤしている、かなり変な人でした。

 

🎶そして、シュトラウスのオーボエ協奏曲で登場したオーボエ界のスター、フィリップ・トーンドゥル氏!

2019年10月定期ですね。

 

 

オーボエたるもの気合い一発吹きちぎるぜ!というスタイルとは真逆の、その場面に相応しい音色で音楽的で引き出しの多い、オーボエを忘れさせる、お話や物語を聞いているような演奏。

 

よくありがちな「聞け!」というオーボエではなく、御客様から「耳を傾けたくなる」音楽的なオーボエ。。

理想です。。。

 

いつか自分もそんな雰囲気を、少しでも出せる人間になりたいな。。

 

リハーサル、本番と彼の後ろで演奏に参加できる喜び爆発。

しかし、名演をぶっ壊さないかというプレッシャー爆発という本番でした。

 

トーンドゥル氏が本番中に各パートに向けて笑顔を絶やさないという、温かいお人柄に魅了された素敵な時間。

協奏曲を口ずさみながら入るサウナも最高でした!


♬最後は、2020年11月定期マーラー交響曲第五番。

 

(浅川さん御卒業第九公演後の、オーボエセクション!一番のお気に入りの写真です。

撮影は、コントラバスの山田君。ブラボー!)

 

 

時には厳しく、そして時には満面の笑みで、ずっとパートナーを組ませて戴けた浅川さん御卒業定期公演。

「大島には、沢山怒ったなぁ。。」と本番前に舞台上で言ったら、涙腺崩壊しますよ浅川さん!(笑) 

 

「今まで有難うございました」なんて言うと、本番前から二番オーボエ奏者が演奏不能なくらい泣いているという意味不明の状態になるので、全く関係ないリードの話にすり替えるも、完全に鼻声。

 

堪えていても、音楽の力には勝てませんでした。最終楽章の後半から涙で意識なし。。

 

譜面は見えないわ、尾高先生は5人位に見えるわ、寂しいわ。。。

 

でも、大島なりの、等身大で精一杯の感謝はお伝え出来たと感じた定期でした。

 

その後のサウナは、汗よりも涙。。。
 

(浅川さんと!

本当に現場で様々なことを教えて戴きました。

書き記したノートは、膨大な量になっております。)

 

ーー毎回、サウナで終えてサウナ愛も感じますね(笑)

6月から少しずつ演奏活動が再開しそうですが、大阪フィルは週末の公演の中止が重なり活動再開予定は6/25(金)、26(土)の定期演奏会です。

少し先になってしまいますが、最後にいつも応援してくださるお客様にメッセージをお願いします。


いつも応援戴き、本当に有難うございます。演奏会は、御客様と作品を共に作り上げる、そして共感、体感出来る素晴らしい機会だと、自粛期間を通じて改めて確信しました。

 

ステージ上での所作や仕草、入場の靴の音、譜面をめくる音、少しの咳払い、笑顔やアイコンタクト、全てがその時に必要な音楽の雰囲気になり、共有する空気となり、共に作り上げられていく音楽、しかもそれはその時限定!という儚くも無限大の空間。。。

 

会場で共有させて戴けるのを楽しみにしております。

今後とも宜しくお願いいたします!
そして、くれぐれも御自愛ください。

 

 

(自宅練習室に貼っているフェスティバルホールの客席写真。コロナ渦で演奏会がストップした時、いつもステージの上で吹いている感覚が欲しくて、せめて写真を貼って脳内はフェスの舞台(笑))

 

ーーたくさんのステキなお写真、サウナ愛と普段の過ごし方もお話し頂き有難うございました。

(ブログ委員・石田)