第15回楽団員紹介はセカンドヴァイオリン・トップ奏者の田中美奈さんです♪

 

美奈さんは私(宮田)といつも隣で並んで演奏する心から信頼しているバディです。

色々お話を伺えるのをとても楽しみにしていました♪

 

 

【プロフィール】

 

大阪市なにわ区出身

 

ヴァイオリンは4歳半から始めました。

桐朋女子高等学校音楽科を経て、同大学を卒業。桐朋オーケストラアカデミー在学中、特に藤原浜雄先生の出逢いが大きく影響し、オーケストラの醍醐味を教わりました。

現在、大阪フィル入団24年目。

 

 

 

 

〜ヴァイオリンを始めたきっかけや、大阪フィルへ入団をするまでのエピソードを聞かせてもらえますか?〜

 

 

ヴァイオリンは4歳半から始めました。

母方の祖父が大学オケのコンマスをしていたそうで、ヴァイオリンは母にとって身近に感じる楽器だったようです。そのため、私は物心がつく頃にはヴァイオリンを持たされておりました。

小学生時代は、個人レッスンの他、ジュニアオーケストラにも入って楽しくのんびり続けていました。

 

中学2年の時、恩師に勧められて音楽高校への受験を決めてからは、必死に練習をし、桐朋女子高等学校音楽科への進学が決まりました。

それから同大学を卒業するまでの7年間、一人郷里を離れて生活をしてきました。

 

卒業後、地元に帰ったものの思うような仕事に出会えずいたところ、富山県に桐朋オーケストラアカデミーが開設されるとの情報を知り、第一期生として入学をしました。そこで最前線で活躍される著名な先生方から、アンサンブルやオーケストラの授業を通して、決して個人レッスンでは得られない感性をくすぶられる刺激的なオーケストラの醍醐味を教わりました。

特に藤原浜雄先生の出逢いが大きく影響しました。当時、読売交響楽団のソロコンサートマスターで多忙な中、ソロも室内楽もエキスパートで、またその温かいお人柄に触れるうちにオーケストラに興味を持つようになりました。

 

 

【オーケストラアカデミー時代。藤原浜雄先生と。

その真横の後ろ姿は、指揮者の沼尻さんです。】

 


初めての大阪フィルの演奏を聴いたのが、大阪フィル創立50周年記念の4月の定期公演で、朝比奈先生がR・シュトラウスのアルプス交響曲をお振りになった時でした。凄く大きな音で底力がある演奏に、こんなド迫力なオーケストラが地元にある事に感動したのを覚えています。その夏に学校の掲示板での『大阪フィル募集要項』が目に止まり受けました。

 


 
〜長年大フィルの一員として演奏していて、今どんなことを思いますか?〜

 


 現在入団して24年目。音楽監督が故・朝比奈氏、大植氏、尾高氏へとバトンが繋がれ改めて思う事は、大フィルの根底に流れる変わらない演奏の力強さを持っている事です。そしてリハーサルと本番でこんなにやる気スイッチが変わるオーケストラは、面白いと思っています。

 


 

〜近年一番印象に残っている演奏会は何ですか?〜

2年前に初登場された指揮者のシャルル・デュトワ氏です。全身から音楽が満ちあふれていて、リハーサルでは、基本的な事しか仰らないのですが、いざ本番では音楽がみるみる変化して行き、とんだ魔術師に見えました。

同時に私事ですが、あいにく『サロメ』のリハーサル中に、出勤途中の駅の階段で左足の筋断裂を損じ、松葉杖をついてのリハーサルや本番の舞台に上がった事が今でも苦い思い出としても残っています。

 

 

【セカンドヴァイオリン相棒の英恵ちゃんとデュトワ氏。2019年6月8日第57回大阪国際フェスティバルのゲネプロ後、フェスティバルホールの舞台上にて。この時の演目は、R・シュトラウスの『サロメ』/演奏会形式でした。】


 
〜コロナ禍で5月の演奏会がほぼなくなり、約一ヶ月以上の休みになってしまい、どのように過ごしていますか?新しく始めた事はありますか?〜

 


世の中には、この状況の中でも必死で働く方々、また皆の命を守って下さる医療従事者の方々は毎日多忙なので、働けない自分が少なからず後ろめたく思っています。

せめて身体が鈍らないように自分が出来る範囲の健康管理に努めています。

 

趣味で始めたランニングが10年目になり、もはや自己ベスト更新も不可能なので、コロナ禍になってからは、のんびり続ける事と朝日を浴びて免疫力アップを目指し走っています。


 

ハマっている事は、麹あそび。

手前みそですが、5年前から手作り味噌を始め、麹に興味が出た最近では、手作り化粧水を作りました。化粧品のコストダウンなので女子力アップなのかダウンなのかは、微妙です。

麹水を作って飲むのも整腸作用があって良いそうです。

後は、楽譜の原典版を取り寄せて、楽譜の整理をしたりしています。

 

 

 

 

【麹遊び。】

 

※上段は味噌作り。

乾燥白米麹→大豆を潰して麹と合わせる。

樽に仕込む時に空気が入りにくくする為に丸める。→寝かせる→10ヶ月後

 

※下段は、化粧水作り。残りは、入浴剤にもなります。

 

 

〜最後にお客様へメッセージをお願いします。〜

今、コロナ禍で音楽活動が制限されています。

世界中が見通しのきかないトンネルの中にいる状況ですが、今は、自分が出来る事をしようと思います。

音楽は、言葉が通じなくても感情を音に乗せて、メッセージが発信出来ます。

また演奏会が再開される時には、明るく希望を持てる様な演奏が、皆で出来たら良いなと思います。その折りには、どうぞご支援のほどよろしくお願い致します。

 

皆様もお身体にはご自愛なされ、お元気でお過ごし下さいませ。

 

 

(ブログ委員:宮田)