今回はブログ運営委員の1人、演奏はもちろんのこと機械関係のことでも楽団員から絶大な信頼を寄せるコントラバス奏者山田俊介さんに船隈慶がインタビューをしました。

 

【プロフィール】

山田 俊介(ヤマダ シュンスケ)

・楽器 コントラバス

・入団年 2014年

・楽器歴 20年

 

大阪府に生まれる。

高校の吹奏楽部でコントラバスを始める。

京都市立芸術大学音楽学部卒業

 

↑インタビュー風景♪

 

船隈「こんにちは!ご機嫌いかがですか?」

 

山田「なかなか、、わりと元気にやってます何かと忙しいんで。」

 

船隈「何を最近はされていますか?」

 

山田「えーとー。最近はヤマダデンキやっています。この騒ぎが始まった頃はとにかくオンラインレッスンを皆さんやり始めて、そのノウハウについての問い合わせが色々な方から来まして、その相談に沢山乗っていました。」

 

↑山田さんの自宅部屋。プロ顔負けの機材の数々!左下には最近リリースされた大フィルのマーラー9番のCDが!!

 

船隈「そういうのは昔から詳しかったのでしょうか?」

 

山田「オンラインレッスンについては初めてでしたが、こういう機材があったらいいクオリティでできるだろうなというようなことは昔から考えていました。」

 

船隈「山田さんには、昨年のアンサンブル弐のリサイタルの際も録音録画で大変お世話になりまして、あの時の機材も全て自前だと伺ったのですが、あの機材も昔からお持ちだったのですか??」

 

山田「そうですね、実際に今コンサートの宣伝がチラシだけの世界からyoutubeなどの動画とかの映像と音を使った宣伝に変わると思っていまして、そういうのを自分の力でできるようになろうと、昔からコツコツと研究していました。」

 

船隈「山田さんが録音してくださった動画を見てそのクオリティの高さに愕然としました。」

 

山田「いや、自分で実際にレコーディングや編集をしてみて、いままでいかに音響スタッフやエンジニアの方々の協力があって我々の仕事が成り立っていたのかを本当に実感しています。」

 

船隈「本当にエンジニアの方々のお仕事って、また違った芸術の一つですよね。」

 

山田「そうですね。今後エンジニアの方々と関わることがあれば本当に敬意を表したいと思います。」

 

船隈「本題に戻りますが、自粛が始まってその時感じられたことと、その後2ヶ月たった今感じられていることは何でしょうか?」

 

山田「正直、自粛が始まった頃、これはヤバいんじゃないかと思いましたが、人類の英知を結集すればすぐに元に戻るんじゃないかとも思っていました。ですので正直なところ、ちょっと休みができたなくらいに考えていました。

ですが、今は生活が演奏会のあり方を含めて変わってしまうかもしれない。何より我々ができることがあまりにも少ないことを痛感しています。文化芸術をしている人は何も生み出せない、生産していないと知人に言われたことがあって、今はその言葉が自分に重くのしかかっています。」

 

船隈「まさに僕らの存在意義ですよね、、」

 

船隈「それで今はヤマダデンキを主にされていると。」

 

山田「そうですね、今は先程言ったことの他には多重録音とか、テレワークアンサンブルの手伝いをしたり、他には知人の音楽の先生からのヘルプで、高校の音楽の授業で使うためのオーケストラ紹介動画の制作のお手伝いをしています。」

 

↑山田さんが制作に関わったオーケストラ紹介動画より

 

船隈「ちょっと拝見したのですが凄いクオリティでした!」

 

山田「今、家にいるしかない状況で、大フィルの皆さんに協力して頂いて制作したのですが、こんな中でも本当に微力ですが、高校生の皆さんに見て聞いて頂いて、音楽を絶やさないように次の世代につなげていく力になれればなと思っています。」

 

船隈「コロナが落ち着いたらまずしたいことは何でしょうか?」

 

山田「僕色々な方の動画などのお手伝いは沢山させていただいてるのですが、演奏であまり誘われないんですよ。(笑)やっぱりコントラバスはオーケストラで一番輝く楽器だと思うので、オーケストラでまず演奏したいという気持ちがとても大きいです。

そして、今はコロナが実際少しずつ落ち着いてきたように感じますが、やっぱりまずは生産性のある職業の方々から仕事をされると思うんですよね。そういう方々が普通に仕事をされるようになって、ふと演奏会に行ってみたいなと思ったときに、自分たちのできる最上のものがお届けできるようにしたいなと思っています。」

 

船隈「素晴らしい模範解答(笑)」

 

山田「いやでも本当に、我々の仕事はお客様あっての、お客様の普通の生活あっての仕事ですからね。」

 

船隈「本当ですね、、。」

 

船隈「では、生活が落ち着いたとして、まず演奏したい曲と指揮者はズバリ??」

 

山田「オーケストラっていうのは、使い古された言葉ですけど、家族みたいなもの、時々喧嘩もすると思いますけど...そして今家族として我々の音楽監督は尾高先生なんですよね。やっぱりこの家族の一員として、もともと4月にやる予定だった尾高先生指揮のベートーヴェンのミサソレニムスをできることなら演奏したいです。合唱付きなのでなかなか難しいとは思いますが、、」

 

船隈「そうですよね。今シーズン最初の定期で演奏するはずだった演目。楽しみだったのでとても残念です。」

 

山田「3月までは無観客ライブとはいえちゃんと定期をすることができたので、4月にやる予定だったあの演奏会も是非何らかの形でできたらなと思います。」

 

船隈「そうですね、幻の4月定期、実現できるといいですよね!

では山田さん、お忙しい中ありがとうございました!」

 

インタビュー:クラリネット 船隈慶

2020年5月17日