前回はナダルで、今回は国内産のフィエールマンについて。
フィエールマンは奥手で、クラシックに間に合わず菊花賞優勝からの春の天皇賞を2連覇したステイヤー!
血統は
ディープインパクト✕グリーンチューン
はじめはね。
ルメールファースト!
つまりルメールのお手馬がいるレースを避けてレースを使わさせられる不幸な馬だと思ったんだけど。
やっぱり今思うと、この馬ステイヤーで間違いなかったんじゃないか?って考えを改めました。
ルメール忖度しないで、ガンガン中距離使えばもっとG1勝てたんじゃないの?とかも現役のときは思ったんですけどね。
戦績。
凱旋門賞で沈んだのを除けばほぼパーフェクトのすんごい素晴らしい成績ですよね。
それでもやはり、長距離G1のみを3勝というのは、種牡馬評価の時代の潮流からはずれてしまって。
やや不人気になりがち。
どうしてか?現代のホースマンは長距離G1を勝利=スピード不足!ときめつけちゃうんですよね。
だから、3歳クラシックで活躍してもG1取れる器の馬をあえて菊花賞回避という路線を進むことが多い。
エピファネイアもそうでしたよね。
菊花賞勝つと種牡馬評価が落ちるって意味わかんないよー!
かつては、菊花賞だの天皇賞・春だのの優勝は花形だったのにね。
まぁ確かに菊花賞・天皇賞・春を優勝したスーパーホース
メジロマックイーンやスーパークリーク、ビワハヤヒデ、ヒシミラクルなどは種牡馬としてはまるで成功しませんでしたしね。
唯一、マンハッタンカフェだけは・・・なぜか産駒がマイル傾向に出たのでそれなりに成功。
そして、今母父としてはかなり優秀なメアーサイアーとして名をはせていますけども。
さて、そんなわけですがフィエールマン。
ちょっとね、気にかかるのが、その菊花賞・天皇賞・春を優勝して種牡馬として失敗?したスーパークリークと同じ血を
もっているんですよね。
そう、母系にいるグリーンダンサーです!
スーパークリークの父はノーアテンションで、グリーンダンサーからくるコテコテのステイヤー血統だったわけです。
その父はスタミナ抜群の英国3冠馬ニジンスキーが入ってることからもわかる。
そしてグリーンダンサーからは凱旋門賞馬のスワーヴダンサーも出ている。
このことからもコレを母系に持つフィエールマンはやっぱりステイヤーだったな!という
長距離路線を走らせた陣営の判断は正しかったんだ!と思います。
そんな欧州のコテコテの長距離血統にディープインパクト!
ディープインパクトも今思うと長距離種牡馬なんですよね!晩年の産駒は菊花賞でほぼ毎年連帯。
全然長距離ダメだったのが、サトノダイヤモンドが切り開くと菊花賞の常連血統になっちゃった。
実際、ディープインパクトの菊花賞、天皇賞・春といえば、伝説のレースですからね!
どんだけスタミナあるんだよーっていうレースっぷりを披露してましたし。
このディープとグリーンダンサーの子孫の母系から生まれたフィエールマンがステイヤーなのは
言うまでもないことです。
そもそも追い込みだったしね。
なんかね、我々勘違いしちゃうんだけどさ、ステイヤーって追い込みが多いんですよ!
追い込み馬ってさ、直線だけでほとんどの馬をごぼう抜きにしてすごいスピードで差し切った!ように
映るんだけど、実は違っていて・・・
あれ、前がバテているからそういう風に見えるだけなんですよね。
だから、決してスピードがあるか?どうかはわからないけど、追い込みが決まる!
そのときの印象がすごいわけですよ。
で、その追い込みの末脚っていうのがさ、バテずにどんどん加速していって
ラップでいうと11秒台を上がり4F5Fから連続で叩き出すと。
前に行った馬は道中やや無理なペースでいってるから、最後はどうしても脚が上がって1F12秒とかかかるわけですから
最後11秒台で上がってきた馬に猛烈に差し込まれるように映るというわけです。
さて、そんなフィエールマンですが、案外一番ディープインパクトの資質に近かったように思います。
父と同じ追い込み脚質でしたしね。
とりわけすごかったのは、アーモンドアイを追い詰めた天皇賞・秋!
ステイヤーだし、そんなに速い上がり使えないという話をしてきたんだけど、あの時ばかりは上がり3F32秒台でしたからね。
ただ、他のレースをみるとほとんどが34秒台で、1回33秒台後半があっただけというね。
まぁ、そういう馬なんですよ。
で、問題はじゃあ産駒活躍するの?って話なんですが。
種牡馬入り当時のおぃらの認識ではフィエールマンは実は中距離馬だったのにルメール忖度で長距離ばかり使われてきたから
スピードもあるし、種牡馬としても成功するでしょ!って思ってたんだけど。
ちょっとやっぱり・・・厳しいかなーって思い始めてきました。
やっぱりスピードが足りないと思うんですよねー。
もうゴールドシップやレイデオロのように・・・あらかじめ長距離の新馬しかでないとかそういうポリシーがあればそこそこ
やれるかもしれませんけど。
現状厳しいかなーって思っています。
もちろん配合一つですけども・・・
シスキンで話ししたように・・・母系というか、繁殖は・・・できることならば
早熟のスプリンターを配合して、フィエールマンでたりなさすぎるスピードを補ってやる必要がありそう。
幸いね、この馬なんとこのステイヤー血統でありながらちょこんとミスタープロスペクターが残っているので。
積極的にこのミスプロのクロスをつくる配合をしていくべきかなーって思っています。
なんとなく、ロードカナロア母父とかだとすっごい相性が良さそうな気がするんですけど。
ロードカナロアってどうも晩成なんですよねー。
だから、早いことシスキンの繁殖牝馬来い!みたいな感じでしょうか!
それから、ロードクロサイト・・・コントレイルのお母ちゃんとか
ピラミマ・・・スワーヴリチャードのお母さんとかが交配相手だとなんかいい感じになりそうな予感がしています。
現在フィエールマン産駒の2歳は33頭がJRA登録していて
配合相手がこんなラインナップなんですよねー!
すっごい特徴的なのが・・・
リョーケンファームがノーザンファーム並にたくさん産駒所有しているんですよね。
テソーロってやつですよ!
あんまりテソーロの馬主好きじゃないんですが、こうやって狙い撃ちしているところをみると
しっかり考えてるなーってきがいたします。勝負師だなーとは思いますけど。
配合相手の母父なんかみると、やはり生産者はプロですから・・・ちゃんとポイントはおさえてますよね。
おぃらがおすすめするのは確定でミスプロのクロスができるミスプロ系の母父を決めているのなんですけど。
マイナーのところで、アグネスデジタルとかケイムホームとか、アフリートとかは普通に良さそうですねー。
あと、ミスプロ関係ないんだけど。
ヨハネスブルグは有りじゃないかなーって思っています。完全に早熟スピードタイプだもんね。
まぁ、
フィエールマン(仮・ステイヤー種牡馬)✕早熟スプリンターって
まぁ、お互いのいいところを相殺してしまう可能性もあり賭けになるんですけどね。
それから、ステイヤー✕スプリンターって1200~3600mまでこなせる馬が生まれるのではなくて
どっちかに偏っちゃうんですよ。ステイヤーだったり、スプリンターだったり。
だから、どっちつかずだし、適性が判断できないってことになってしまうので。
配合する場合には、定石としては、同じ適性をもつ種牡馬同士を掛け合わせるのがありだとおぃらは個人的には
思っています。
例えば、ホッコータルマエ✕ゴールドアリュール!みたいな。
これだったらさ、誰がみてもダートマイルの産駒を期待するじゃあないですか!
で、おそらく子供もそこを得意としていて、陣営もデビューする前からそこでレース使う算段がたつので。
失敗しないと思うし、相殺することなく強みをのばしていけそう。
でも、フィエールマンとスプリンターだと失敗すると、スピードはないし、スタミナもないどうにもならないクズも
結構できちゃうんじゃないかなー?
ほんとステイヤー✕スプリンターの配合は賭けですね。
それでもフィエールマンがうまくいくとすれば、そういう配合から生まれた1発大当たり!だと思うんです。
母系のスピードを殺さず、父系からのスタミナで・・・そのスピードを持続させる!みたいな。
昔のダビスタ配合がリアルに通じるんだとすると。
とにかく母系はスピードを伸ばす配合を続けていって、リミットまで伸ばしたあと。
距離適性をもらうためだけに父をステイヤーというか距離適性が広い馬を締めの種牡馬として配合する
みたいなのが一種の成功パターンではありえたんですよね。
そうするとフィエールマンみたいなタイプは締めの種牡馬としては最適だよね。
なので、一か八かであえてスピードに特化した母系の繁殖をフィエールマンにつけるのが面白いと思う。
今年のこの2歳のラインナップだとどうかなー?
・ブルーユンチュリー 母系がスタチューオブリバティー✕ディジュール
とか良さげだし。
・ソランチャン 母父サクラバクシンオー✕ウォーニング
・ベリーズブルー 母父コマンズ✕キングマンボ
母の競走成績度外視したら、このへんが超スピードに特化した母系なので当たりハズレが大きくて良さそう。
何気さ。
コロナシオン(母母ブエナビスタ)とか
祖母にソニンクやホワイトナルビー、リンデンリリー、スカーレットブーケなんかを
競走成績?だけど超良血の一族な馬も結構いるんだよね。
まぁ、社台SSで引き取らなかったのノーザンファームがこれだけつけているんだから、期待はある程度しているんだろうなー
っての思うよね。
それよりもテソーロ軍団に目をかけられているのがちょっとびっくりでした!(^0^;)