つかみどころがあるようなないような・・・

 

難しい種牡馬とみせかけて、シンプルなような・・・

 

種牡馬ロードカナロア!

 

現役時代に最強スプリンターとして名をはせた超名馬!

 

世界的に超レベルの高い香港スプリントでも2連覇!

 

それから、その高すぎるスプリント能力でもって、マイルの安田記念も好時計で制覇した名馬でした。

 

そんな絶対的スピード王者が種牡馬になってどうなるんだ?

という、答え合わせをする時期なんでしょう。

 

キンカメ×ストームキャットという血統は字ずらからするとスプリンター??!

 

 

そんな気は微塵もしないんですけどね。

 

父はキングカメハメハで、NHKマイルとダービーを制覇して、マイルからクラシックディスタンスと

幅広く勝利した名馬で。

産駒もこのロードカナロアを含むスプリンターから、レイデオロやローズキングダムのようにクラシックディスタンスを勝つ名馬が生まれ。

万能性を示した種牡馬でした。

その父キングマンボは世界的マイラーのミエスクを持つ名マイラーで

ロードカナロアのスピードが豊なことはこの父系によるものなのだろうなーと。

ただまぁ、母系がねそれほどスプリント色強いですか?という北米血統。

 

とはいえ、まず本馬の現役時代は、結局スプリンターだったわけなんですけども。

血統構成からいくともう少し距離に柔軟性があるだろう。

そういう判断でもって

種牡馬生活をさせたら、いきなり大当たり!

 

同時期に種牡馬デビューした、オルフェーヴルよりだいぶ評価が高いファーストクロップの成績を叩き出し。

マイルCSのステルヴィオに9冠牝馬アーモンドアイ。

それに皐月賞馬サートゥルナーリアを輩出!

 

とりわけ、アーモンドアイやサートゥルナーリアを出したことで。

一介のスプリント種牡馬ではないことを証明すると。

 

種付け料は一時驚きの1800万円まで高騰!

当然、ディープやキンカメの後釜として、日本しょって立つ種牡馬としての期待のあらわれだろうね。

 

・・・

 

この時の評価は、母系によっては、距離をこなすぞ!

という評価に。

 

なので、以降ロードカナロアには、クラシックも見据えたような長距離志向の強い血統・競争成績の牝馬もあてがわれたはずである。

 

・・・

 

この時点では、ロードカナロアの産駒の傾向とりわけ距離の守備範囲が怪物の活躍で曖昧になってしまっていたんだよね。

 

けど、産駒が5世代、6世代と出てきて、ようやっと傾向があらわになった感があるので。

 

そろそろ答え合わせといきたいところであるが。

 

おぃらが下したジャッジは・・・やっぱりスプリント種牡馬だろう、この馬は!

という評価ですな。

 

と、その前に、全体成績から!

 

 

さすがは一流種牡馬ということで、勝率は10.8%あり。(産駒の勝率が10%超えてればひとまず合格レベル!)

やや芝向きも、父キンカメ同様にダートもこなすレベルの活躍はしている。

馬券的には全部買いではとりたてて儲かる種牡馬としてはみれないが。

特別戦以上の単勝回収率のみ100%を超えている。

 

・・・

 

代表産駒はさきほど上げた通りで

筆頭は誰がなんといおうと現役最強馬だった

☆アーモンドアイ

そして

☆サートゥルナーリア・・・皐月賞、ホープフルS

☆ステルヴィオ・・・マイルCS

☆ダノンスマッシュ・・・香港スプリント

☆ダノンスコーピオン・・・NHKマイルC

 

 

だいたい、出た順で、最初にいきなりアーモンドアイを出して。

さらにサートゥルナーリアという

クラシックも望めるぞ!という気配は、だんだん薄れていってるのが良く分かる。

 

そしてロードカナロアらしい特徴のダノンスマッシュが父の実績を継承するように香港スプリントを勝利。

 

とね。産駒の実績もだんだん短距離志向が進んできているのがわかる。

 

 

いきなりなんだけど、1000~1200mの成績。

 

 

勝率は全体成績の10.8%の勝率からみてもわかるとおり、平均を上回って実に優秀な成績を残している。

とりわけ芝では単勝回収率もプラス!

 

次は1400~1600

 

こちらも1200以下とそん色ない成績で、全体勝率を上回っている。

ただ回収率は100%落としてるけど。

特別だけみると、まだ単回収率はプラスである。

 

ここから問題のミドルディスタンス!1800~2000mの成績なんだけど。

 

 

想定していた通りで、勝率がガクッと落ち、伴ってというかそれに輪をかけてひどい単勝回収率。

 

・・・

 

まぁ、みるまでもないのだけど。

 

・・・といつつ

 

2200~2400m

 

 

ちょっと驚きの結果、勝率に関して、実はこれまでの距離別のデータでみると一番高い結果に!

 

ただ、サンプル数が露骨に少なくなっているので、信頼にたるデータとは言えないんだけど。

これっていうのは、もう現場の関係者がロードカナロア産駒向きの距離ではない!と判断してのことだろうね。

 

・・・

 

勝率の高さの割に、単回収率が低いことに注目してほしいのだけど。

これっていうのは、そのままの意味でとれば、勝った馬の配当がいちじるしく安い。

血統の力で距離をこなしたのではなく、潜在能力・総合能力の高さで、距離もこなしちゃった系の馬しか

勝ててない!っていうことの現れだと思う。

 

まぁ、この数字を作っているのは当然のことながら、アーモンドアイと、サートゥルナーリアも含まれるからなんだけどね。

 

逆を言うと、アーモンドアイやサートゥルナーリアのような怪物クラスを除けば。

ロードカナロア産駒はクラシックディスタンスは勝ててない。

距離適性があてはまらないから、穴が開かない。

 

このことからも・・・

 

ロードカナロアの傾向は、もく確定したも同然で。

 

やっぱりロードカナロア自身が現役競争馬時代の活躍した距離範囲での想定通りの活躍である!と

きっぱり言ってしまっていいと思う。

 

アーモンドアイやサートゥルナーリアを出したときは、母系によっては距離もこなすんだ!

と思ったけども。

そんなことはなくて、アーモンドアイやサートゥルナーリアが異端だったとみるのが正しい。

 

それと、ロードカナロアの種牡馬としての特徴は、父の性質を届けやすい種牡馬ってことなんだろうね。

 

サンデーサイレンスやディープインパクトが母系の血を引き出しやすい種牡馬だったのとは違う。

父の我が強いタイプ。

 

おぃらの記憶では、こういう種牡馬というのは。

ダンスインザダーク、サクラバクシンオー、シンボリクリスエス、ダイワメジャーなど。

脚質や距離適性が極端な馬に多い気がします。

 

で、こういった種牡馬というのは・・・母父に入っても強い!

たぶん、今度は母系から、父の良い面だけをひいてくるんだろうね。

 

キタサンブラックだったり、レイデオロだったり・・・

ブルードメアにはいって大物を出す傾向にある気がする。

 

あくまでここは主観だけどね。

 

言わんとしたいことってのは。

 

サートゥルナーリアやアーモンドアイを夢見て配合されたような

 

ロードカナロア×長距離血統?な繁殖牝馬は

期待したようには走ってくれそうもないかもしれない!!!ということ。

 

 

なんとなく、新馬戦とかでロードカナロア産駒をみかけると思うんだけど。

 

母系が長距離だからこなせるんじゃね?は、ちょっと期待値が下がる気がするんよね。

なんでかっていうと、やっぱりサートゥルナーリアやアーモンドアイの成功例が大きすぎて

これをイメージとしてひきずってしまって、買う人に安心感を与えてしまっているから。

 

けど、ロードカナロアは父の特性を遺伝しやすい種牡馬だから結局短距離の方が力を出しやすい子がでやすいんだ!

とそういう認識にあらためたほうがいい気がします。

 

・・・

 

ただし、今年の2歳のロードカナロア産駒はちょっと一味違っているような気もしています。

というのは、おそらくアーモンドアイやサートゥルナーリアの活躍をみて・・・

種付け料最盛期に配合された極上の血統の馬たちの世代に思われるからです。

 

よくみかけるのはロードカナロア×ディープインパクトだよね。

 

アーモンドアイやサートゥルナーリアに続けと配合された気配があって。

やはり勝ち上がる馬が非常に多いです。

 

で、見極めが必要。

 

距離適性2000m以上は初見では、距離適性を疑っていいと思います。

 

だがしかし、こなした場合は、アーモンドアイやサートゥルナーリア級の怪物の疑いをもってもいいと

思いますが。

 

そうでなかった場合は、レース内容を確認したほうがいいと思います。

 

スローペースだと、案外距離適性ってうやむやにできちゃうんですよね。

で、この場合ってのは、大抵全体の走破時計は遅くて、上がり3Fはこの距離にしては速い!みたいな。

 

例えば、2000mだった場合。

最初の2F目ぐらいまでは、出たなりで流していって、後半からレースがはじまる助走ぐらいの気持ちで

残りの1600mでもって実質マイルやスプリント戦にしちゃうようなレースっぷりかどうか?

こういうレースならばスプリンターでも案外距離がもつんですよね。

 

なので、ロードカナロア産駒の2000m以上は怪物判定もできるってことだよねー。

 

アーモンドアイのように、走破時計も恐ろしく速かった馬というのは。

ロードカナロアとか以前でもう怪物なんでしょう。

 

ただまぁ、日本の中長距離はスローペースになりがちなので、ロードカナロア産駒でもやれちゃうことは

多いとは思うのだけど。ちょっと流れたらその実績のわりに案外で、馬群に沈む可能性もあるってこと

憶えておきたい。

 

データにあるように、1000~1400までは、単勝全部買いしても儲かるほど適性が高いと

考えて間違いない。

 

ロードカナロアのすごいところは、スプリント戦で種牡馬で人気してるはずなのに、ちゃんと回収率が100%超えてきている事。

 

まぁ、ディープインパクト産駒でも上級条件にいくと、近走の成績によっては

とんでもない人気薄になるのと同様で。

 

ロードカナロア産駒も上級条件でピッカピカの良血にもかかわらず何かの理由でオッズが上がってる場合には

積極的に買うのがいいのかもしれない。

 

で、まぁ、産駒傾向はまちがいなく父の距離適性を受け継ぎやすい傾向にある!と考えた方が無難。

 

はじめはクラシック勝ち負けするアーモンドアイらが出て読みにくかったロードカナロア産駒だけども、終わってみれば

わかりやすく父と同じくスプリンターを出す種牡馬だった。とね。