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有楽町のTOHO シネマズ みゆき座で観ました。

ジブリ映画は過去の作品を数作観ただけで何も語れないのですが、ファンタジー性の強い話がほとんどだと思います。しかしこの作は、現実の1920年代から30年代の日本の話でした。

ゼロ戦の設計者、堀越二郎さんに、堀辰雄の「風立ちぬ」の結核に冒された婚約者の話を合わせています。

この映画を巡ってはまさに賛否両論のようです。

僕が良かったなと思うところは、まず青い空の描き方がとても鮮烈で、それを大画面で観られただけでも良かったなと。

あと、美しい高原の様子や田園風景、昔の日本の家屋など、やはり観るだけで胸躍るシーンが多かった、

ストーリーは、ずいぶんシンプルだなと思いましたが、割合単純な形式でさまざまな「矛盾」を、さらっと表していました。最近の良くある映画やドラマみたいに説明過多ではありませんが、情景は雄弁にさまざまのことを語りかけていたと感じます。

僕は戦闘機とか大好き少年だったので、とても興味深く、また楽しめました。

おそらく、いわゆる「理科系男子」、特に工学系や建設系の人たちのツボにはまるシーンは数多くあったと思います。


反対に、ここはイマイチかなと思ったのは、主人公の声。エヴァンゲリオンの監督の庵野秀明監督が堀越二郎の声でしたが、やはり棒読みすぎ。違和感が強く残りました。いろんなことを考えての起用でしょうが、やはり不発だと思います。あまり声に情のこもらないように、といった目的であれば、やはり素人を起用するのではなく、声で勝負している、技術と経験のある方を起用するべきではないでしょうか。


全般的に感動はしませんでしたが、やはり映画館の大画面で観ると、美しい映像を多く楽しめました。個人的には観て正解かな。