浅草のかつてのシンボル「凌雲閣」が来夏復活するそうです。
スカイツリーに対し、浅草六区の凌雲閣ここにあり!
高さ634メートルのスカイツリーに対して、新たに復活する凌雲閣は48メートルですが、しっかり対峙しているところを見てみたいです。
凌雲閣は、通称「浅草十二階」ともいいました。東京の近代高層建築の先駆けで、明治大正期の小説にも多く登場しました。僕の記憶では、芥川龍之介や江戸川乱歩や川端康成、谷崎潤一郎などの小説、石川啄木の歌にも出ていたと思います。
その後、残念なことに、1923年の関東大震災で上層階が倒壊し、その後取り壊されました。
今回、松竹が来夏に開業する劇場ビルの角に一体化する形でタワーを造るようで、高さも48メートルと明治・大正期のオリジナル(52メートル)に近い高さにするそうです。
内部には浅草の移り変わりを示す写真パネルなどを展示し、新たな観光名所を目指すとのこと。
凌雲閣を復元するのは浅草寺の西側にある浅草の六区地区です。同地区では昨年、映画館が閉館しました。
この跡地に建設している8階建てビルの北東側の角が凌雲閣を模したタワーになります。
ビル内には約500席と300席の劇場を設けて、かつて東京一の興業街といわれた同地区のにぎわい復活につなげていきたいようです。
凌雲閣は1890年に完成した観光目的の12階建てのビル。名称は「雲を凌(しの)ぐほど高い」を意味します。
10階まではレンガ造り、その上は木造で、モダンなデザインや高さから浅草のシンボルとして親しまれました。日本初のエレベーターが設置されたことでも知られました。
浅草六区は演芸場もたくさんあり、ふわふわ浮かれた場所。さらに愉しい場所になるなら大歓迎です。