福島県石川町 阿武隈川支流社側支流北須川支流飛鳥川 通学橋(木橋)。 | 水辺の土木遺産

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水辺の土木遺産、冠水橋や流れ橋、石橋やレンガ樋門など、自転車で見て回りながら、ついでに狛犬なんかも追いかけています。

以前の続きを書きたいところですが、

今回、久しぶりに波乗り兎の神使像を見に行くに辺り、

せめて近くで、何かしら面白いものを見てこられないか? と、

出発直前に少しだけ調べていて、見つけたものがこちら。

 

 

折角なので、今日はこちらの端をご紹介。

地図や橋からは名前も分からず、全国Q地図を調べてみると、

橋の名前は通学橋、1960年(昭和35年)の完成で、

長さは23.6m、幅員は1.7mとなっています。

 

場所は駅からも徒歩で15分かそこいらといった距離のこの辺り。

 

 

まぁ、徒歩で行くには微妙な距離なのですが、

もしも鉄道で磐城石川駅を下車した場合、ダイヤの密な時間でも1時間に1本、

普通の時間帯では4時間に一本ですから、全然許容できる範囲でしょう(^-^;

 

橋の様子からはそこまで古い印象を受けないため、

上部構造などはほぼ入れ替わっているかも知れません。

木橋の橋板などは特に、あっという間に痛みますからね。

 

 

橋の正面から見るとこんな具合。

通学橋の名の通り、あくまでも、地元の交通手段としての橋なのでしょう、

飾り気どころか銘板すら備えていません。

 

ですが、

 

 

この佇まいを見てください。

ガチです。上部構造だけでなく、桁も、橋脚も、すべてが木製の良い感じの人道橋。

特筆すべき点としては、私の知っている埼玉や茨城の木橋の場合、

この規模でも、やたらと橋脚がゴツイのが当たり前。

 

なので、

上部構造を支えるのに必要十分ではあるけれど、

パッと見で少し華奢な印象を受ける橋脚が特徴的です。

 

 

橋の路盤はこの通り。

ところどころが修繕を受けてはいますが、

修繕跡の様子ほどにガタ付きもないし、それなりに傷んでいますが、

欄干の置き換えのタイミング辺りで張り直し、塗りなおしのタイミングで修繕した、

そんなところでしょうか?

 

 

こちらが対岸からの振り返り。

 

 

脇にあるのは、自転車通行を許しているという標識になります。

実際に、乗ったままで通過しても不安を感じない状態でしたから、

新聞配達のカブ程度は、普通に利用して居るかも知れません。

 

 

そうしてこちらが橋脚の様子。

恐らくですが、橋脚は完成当時のものがそのままなのではないでしょうか?

少なくとも、80年代以降に橋脚を直していれば、もっと立派な木材になっていそうな気がします。

(ただし、福島県内には木橋はあまり多くないため、データ量も少ないのですが……)

 

ついでの寄り道としてはなかなか良い感じだったんですが、

出発の際にサブのデジカメをカバンに詰め込み忘れてしまい、

狛兎さんでメインのデジカメがバッテリー切れ。

スマホと360°写真しか撮影できなかったのが心残りです。

 

気が向けば、明日はその360°カメラの写真など。