前原橋からは芦田川沿いに移動しても1km足らずで、
私が地図上で調べられた範囲で芦田川最後の潜水橋の落合大橋です。
落合の名前にふさわしく、
芦田川と支流の御調川との落合、すなわち合流地点にあります。
ああ、またですね(^-^;。
中央の桁が幾つか落ちた橋に、道なりに近づこうとすると……。
道さえ流されています。
これはまた酷い……。
ここまでの橋とは決定的に構成が異なり、
桁は同じ程度の厚みですが、1径間が鉄筋コンクリートの1枚板。
橋脚も、これまでのコンクリートパイルではなく、
コンクリートの土台から型枠にコンクリートを流し込んだように見える橋脚です。
こちらが橋の袂からの振り返り。
河川敷はしっかりと土台から整備されたものだったようですが、
深さ1m以上も洗掘されています。
橋台から見た橋の様子。
路面には路肩ギリギリの左右に自動車の通行跡の轍もくっきり見えますが、
現在は途中で橋板が流出しているだけでなく、残った橋板も軒並み下流方向に傾いています。
自動車の通行に関しては、
実際、ストリートビューの撮影車も通行していたようで、
在りし日の姿を見ることができます。
現在はというと、
これが突き当りの突端辺りからの振り返りで、
これが突端からの様子。
左手、下流方向に2枚、橋板が沈んでいるのが見えますが、
残った橋脚を見ると、それぞれ左右に鉄骨が2本ずつ突き出しています。
接着していたコンクリートは例によってうっすらと糊付け程度ですが、
それでも、ここでは鉄骨を差し込むように簡易に固定していたのかな?
いやいや、それでも、鉄筋コンクリートの1枚板だって、
冠水すれば浮力くらい働くってことさえ考えなかったのかなぁ……なんて、思ったのだけれど、
うん、差込口はありませんね。
と、言うか、足元の橋脚を見ても、鉄骨は出ていないし、
振り返っても、こちらにも無い。
そして、改めて対岸を眺めてみれば……。
奥の橋板はその場で動いてなさそうだけど、
橋脚から微妙に浮いているように見えます。
ともすればこれ、鉄骨が付きだした上に橋板を、
橋脚から桁が微妙に浮いたままでエイヤッと置いて済ませたくらいなのでは?
……これは酷い。
これだけ愛のない潜水橋の施工も初めて見たような気がして、
なんともやるせなさと怒りが湧き上がってきます。
時間的なこともありますが、
水害の前に壊れるべくして壊れた橋に、
色々な意味でのため息しかわかなくなって、ここでは対岸には回り込まずに、
もう少しだけ上流を目指します。