川裏は左右の塔のうち片方が崩れて、ピラミッド状の天辺も欠落していましたが、こちらは両方が残っています。
こちらもやはり、とても美しいカーブを描いています。
丸いです。
ここまでやるのか! ってくらいに丸い。
一体どれだけ煉瓦をカットしたのか?
この造形に掛けられた時間が、こういった部分からも垣間見えるようです。
そして、辯天門樋を特に際立たせる特徴がこちら。
!!
左右非対称!
それも、こちらが当時は水運にも使われていたという旧忍川に面した側です。
辯天門樋。
本来は観音開きのマイターゲートであったものが、スルースゲートに改められたためにアーチが隠れている……というよりは、この工事の施工者にこの樋門の価値が分からなかったとは思いたくありませんが、少なくとも、ここにコンクリートを盛ってゲートを設えようと線を引いた設計者は情けない。
そんな工事にGOサインを出しながら、
誇らしげに市指定文化財とか行っている行田市の担当者も情けない(泣)。
水害を抑止するために、しっかりとしたゲートを設置する必要性は理解できますが、もう少しどうにかならなかったものか……。
ともあれ、大きく回り込んで、この樋門は正面から眺めねばなりますまい!
左右非対称の辯天門樋、近くにお出かけの際には是非、ご覧ください。