どーも某ラッパーです。
巷では、ここ数年ラップバトルブームが起きていて、若いラッパーが以前より確実に増えました。
数字としての、データは無いですが、10年前ではあり得なかった、サイファー(スピーカーでビートだけかけっぱなしにして、マイクリレーしていく)が都会のみならず、地方でも各駅、公園、大学などで多くみられるようになりました。
ちなみに、僕の地元鳥取県倉吉市(日本で人口が1番少ない県の1番小さな市)でもサイファーありましたからね!
2.3年前なので今はどうかわからないですが、ショッピングモールの駐車場でいかにも悪そうな定時制高校の男の子達が3.4人集まって、ガンガン音鳴らしてラップやってました。
ただ話すと物腰柔らかい良い子達で、挨拶もしっかりしてるし、そのギャップが可愛いと思いながらも、来年umb(ラップバトルの全国大会)の鳥取予選でるんや!って目標まで語ってくれて、倉吉までこんなにがっつり影響されてることにびっくりしました笑
と、まぁ全国各地で、ラップバトルブームが起きてる訳ですが。
現在2019年、バトルはまだまだ流行っていますが、ラップの曲が流行ってる印象があまり無い。
最新のiTunesの総合チャート(10/7付)を見ても初めてラップが出てくるのが75位。もちろんこの曲はラップ部門では1位の曲です。
これが現実です。
なんか全国でサイファーして、スキル磨いてこれで飯食ってやる、グラミー賞とってやるっていう大きな夢を抱いている彼らを奈落の底に落とすようですが、、。
あっっれだけ、バトルブームといわれ、ラップ今きてるぞーー!といわれてる現実が、これです。
なぜでしょう?
ラップが下手なわけではない、むしろ確実に10年前よりスキルの高いラッパーが増えたし、音や歌詞の幅もどんどん広がっている。
ここからは、僕の考えなのですが、これは国民性にあるのかなぁと思います。
ラップの曲というのは、他のジャンルと比べて、セルフボースティング(自己自慢)がより多く入ってきます。
分かりやすく、歌詞をあげましょう
・zeebra
/street dreams(2005年)
俺はno1hiphop dreams
不可能を可能にした日本人
・kreva/基準(2011年)
違いがわかる男女が増えれば未来は変わるちゃんと
俺は俺のファンとそれ以外も
まぁ 引き受ける
・aklo
/break the records(2014年)
update 上げる性能
rapの大学ならとうのとうに博士号
各年代の有名なラッパーの歌詞を一部切り取りましたが、形はそれぞれ違えど、三者三様の自己アピールですよね。
多分、これが協調性を重んじる日本であまりうけないんじゃないかなぁと。
例えば、カラオケでみんなで盛り上がろーぜって時に頭のハゲたあまり顔も整ってない50歳の上司が「俺は俺のファンと!それ以外も引き受ける!」って言われても、お前にファンいんの?ファンいねーだろっ、勝手に引き受けとけよってなるじゃないですか。
それよりも、「僕らは愛の花咲かそう〜よ、くるしいことばっかりじゃないからー!」
って歌った方が、「うん、うん、わかるよ〜!毎日仕事しんどいけどがんばろーっ!」ってなるじゃないですか。あたり、触りないし、みんなで歌えるじゃないですか。
じゃあ、カラオケ以外でいうと、日本の学校の授業で「これわかる人ー?」っていって積極的に手挙げる人って少ないじゃないですか。
誰も手挙げなかったら、あげにくいじゃないですか。
それよりも、1人だけ発言して、間違えたら、怖いし、恥ずかしいじゃないですか。
じゃあ、これhiphopの本場アメリカだとどーなのか。
それは真逆。
発言することこそが正義なんです。正解、不正解は求めてない。してるやつのがイケてるみたいな雰囲気すらある。
実際、僕が留学した時もそうでした。(成績表にモチベーションという欄すらあります。ちなみに僕はmaxでした。)
何が言いたいかというと、「自己発信=セルフボースト」とした時に、それがしやすい環境で生まれてない日本にとって、少し気持ち悪く感じるんじゃないかと。
なんだよ、こいつ自分のことばっかいいやがってみたいな。
それよりも共感の方を大切にしている。
もちろんただ自己中な人は世界どこいっても嫌われますよw
ということで、今回はセルフボースティングという観点からヒップホップが日本で流行らない理由を語りましたが、他にもありそうな匂いはプンプンするので、それはまた研究していつか話したいと思います。
それでは〜👋🏻