普段何気なく使っている国道1号線。40年以上生きているとこの呼び名も時代とともに変化している。

 物心がついたころ、道には国道○号線とか、○○通りとか名前があることを知り、国道1号線もその一つでした。

 多分父親だったと思うのですが、この道をニコクと言っているのに気付いて、なんでだろう?と小学生の頃の私は思っていました。

 父に質問したところ、

「第二京浜だからだよ」

とのこと。

???

と。

じゃあ、ニケイじゃないのかよと。

畳みかけるように、イチコクは国道15号で第一京浜だからだと教えられた。

ここで、第三京浜の謎が解けるわけだが、今でこそ国道指定されて国道466号線とされているが当時は国道でもなく単なる第三京浜だったが、小学生の私にとっては第一も第二もなくぽっと出の第三京浜だったので、おまえはなぜいきなり第三を名乗るのだ?といつも思っていたが、なんだ。おまえら兄弟だったのか。というような想いであった。

 その後大人になり、友人と何台かの車でドライブなどをすると、

「イチコク、ニコクどっちで行く?」

みたいな会話を日常的にしながらこの言葉何気なく使ってきた。

 しかし、この使い方を、している地域はかなり狭い地域でしかないと知った。横浜市民ならみんな使っているだろう。さらには川崎市民も使ってると信じていたが、鶴見区民くらいしか使ってないらしい。

 小学生の時は、港北区民ではあるものの、鶴見区とのほぼ境目で暮らしていたのでこのイチコクニコク文化に触れていたのだろう。

 しかし、時代も令和となりイチコクニコクは使われないで、ちゃんと国道1号、15号と呼ばれることが多くなってきた。イチコクニコクなんて言ってるのはおじいちゃんだけだ。

 時代とともにものの呼び名は変わるのはわかるが、まさか自分がこんな文化の狭間にいるとは思ってもいなかった。

 私より上の世代が昔の言葉使ってるなと思うことがあったが。これがイチコクニコクにも当てはまるとは。

 たしかにマニュアルの2速をセコと呼んでる爺さんがいて違和感を感じたが、今ではマニュアル車すら絶滅危惧種になりつつある。

 セコとはセカンドが訛って短縮されたからだと思うが、最初は意味がわからなかった。

 イチコクは国道15号で、ニコクは国道1号、ダイサンは第三京浜。

これだけのことなんですけどね。