先日、通勤中のバスの中で、ボビー・オロゴンっぽい風貌の外国人が、突然、これまたボビー・オロゴンっぽい口調で「ちょっと、わすれもの! わすれもの!」と叫び出した。「わすれもの! わすれもの!」。

わりとなボリュームで繰り返し叫ぶので、隣にいた老女が気遣い、「あら、忘れ物したの? たいへんねぇ。じゃあ次で降りて取りに帰れば?」と助言した。しかしオロゴン(と呼ぶことにする)は降車ボタンの存在を知らないのか、ボタンを押す素振りも見せず、依然として「わすれもの! わすれもの!」と叫ぶばかり。本人もすぐに降りたかったのだろう。

状況を察知した運転手、降車ランプは点灯していないが次の停留所でバスを停めた。座席から立ち上がって乗降口に向かうオロゴン。俺が利用する路線バスは中ドア乗車→前ドア降車だからオロゴンはバス前方のドアに移動する。そして運転席の横まできたとき、小さくこうつぶやいた。

「スイカわすれた……」

は? 忘れ物ってスイカだったの? なんだよぉ、大事な書類とかじゃなかったのかよぉ、みたいな空気が車内を漂う。

ところがオロゴン、運賃を払わずにそのまま降りたのだ。

ちょっと待て。降りるとき、右手にしっかりと財布を握ってたじゃないか。現金で払いなさいよ、現金で。運転手も何で指摘しない。無賃乗車じゃん!

なんて俺の心のツッコミを余所に、何事もなかったかのようにバスは発車。いいのか、こんなに呑気で。助言をした老女も「スイカを忘れたんじゃあ(お金を払えなくても)しようがないねぇ」なんて言い出す始末。俺もこのくらい呑気になりたい。


では今週の揚げ物です。


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佐野SA(上)・レストラン「姫豚ロースカツ定食」
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佐野SA・姫豚ロースカツ定食

【揚色】きつね色
【食感】サク
【肉汁】なし
【評価】★☆☆☆☆


衣が厚く、一部が肉からはがれている。肉汁はまったくなく、脂身もないに等しい。臭いも気になった。古い揚げ油の臭いである。新しい油に替えず、繰り返し繰り返し限界まで使っているのではないかと思われる。

しかもあとで調べてわかったのだが、使用している「姫豚」の産地は埼玉だった。栃木県佐野市のサービスエリアなのに何で埼玉県産の豚肉をウリにする!? 生姜焼き定食はちゃんと栃木県のブランド豚「霧降高原豚」を使っているのに……。とんかつにも、もっと郷土愛を込めてほしい。


あ、10日(日)から『とんかつDJアゲ太郎』のアニメ放送がスタートするよ。これで日曜日もフライデー!


それではまた来週。See you アゲイン!


【お店情報】
東北自動車道・佐野SA(上り)レストラン
栃木県佐野市黒袴町字東山1010
●営業時間/7:00~22:00
●定休日/無休





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