我々の稼業は時代の 流れと共に分業化や自然淘汰が進み、材工共の請負形態では受注が難しくなりました。現代では建築会社から(工)の部分だけ請け負う〔手間請け負い〕がメインです。材料は全て支給され、いわば技術料だけ受け取る仕組みです。そこから大工道具を購入したり釘等の消耗品代も支払います。案外、異業種の方には知られていない事です。差し引きを日数で割ると、おおよその日当がはじき出されますがお気付きのとおり、大した金額にはなりません。毎日鷄を起こすぐらい早く出てきて皆が寝静まるまで働けば…という厳しい現実です。しかしながらこの仕事には工期という絶対的な約束事が存在するが故に無理を通し道理が引っ込むという事が度々あり、スポットで同業者の助っ人を雇う事になります。仕事ぶりを知る連中が皆忙しい場合は知り合いの伝を頼りに面識の無い職人に来てもらう事もあります。その当たり外れは明確で、閉口してしまう事も…。正に今がその時です。こんなときは潔く諦めて、「猫の手も借りたいぐらい」なんですから猫の手を借りたと思って割り切って、損得勘定を引きずらないように心がけています。