絶望と聞くと

今はマウイ島の焼け野原が頭に浮かぶ


わたしの絶望は

普通の日常の中にあった


旦那さんが亡くなる10日位前

いつものように

寝室で休んでる旦那さんを

ごはんが出来たので呼びに行った


そしたら

旦那さんはベッドに腰掛けて

窓の外をぼーっと見てた


どした?ニコニコ


と覗き込むと同時に

異変に気づいた


旦那さんの足元が

おしっこでびしょびしょになってた


間に合わなかったね

呼んでくれれば良かったのに


と努めて冷静に言ったけど

内心は動揺していた


旦那さんは普通に


あー

なんか間に合わなかったんだよ


とほんとに普通に答えたから


なんだか旦那さんが

壊れてしまう気がして

その時

絶望を感じた


別に大したことじゃない

ちょっとした粗相だ

そのあともっと大変なことが

沢山あった

でも絶望を感じたのは

後にも先にもあのときだけだ





マウイ島は新婚旅行で行きました

オアフ島と違いどこに行っても

そんなに人がいなくて

のんびりしてました

思い出の地が被災にあい

心苦しく思います