ダブルＦ（１）

こんにちは、ちびまるです。

さてさて今回からは「ダブルＦ」という物語に入ります

ではでは、本編へ　　

日本の経済の低迷が続き、

特に大阪経済の不況は深刻です。

不動産業は景気に大きく左右されます。

不況にともない最近めっきり少なくなったのは、

若い女性のために部屋を借りに来る中年男性です。

女性にとっての言わば“スポンサー”です。

昔は女性と二人で飛び込みで来店され、

お金に糸目をつけず、

まるでブティックでシャツでも買うかのように
さっさと申込みのお金を払っていく

男性が多かったものです。

女性の前で見栄をはっているのでしょうが、

同じ男性として、うらやましい限りです。

営業マンにすればこのようなお客さんは、

上顧客になります。
なんてたって即決で物件を決め、お金も出ます。

家主さえ了承すれば

審査上申し分ない肩書きのはずです。

しかしながら景気低迷が

殿方の財布のひもを締めてしまったのです。

ある日、店の前に白のベンツが止まり、

中から男女のカップルが降りてお店に入ってきました。

男性は、スーツ姿の一見ダンディな中年男性、

女性は２０歳前半のスタイルのいい美人。
年の差は明らかに、親子ほど離れています。
もちろんこのカップルは親子でないのは一目瞭然です。

「いらっしゃいませ！」

【本編はすべてフィクションであり、登場する人物もすべて架空のものです】