こんにちは、ちびまるです。
今日の営業マン奮戦記からは、新しく「ナデシコ」という章に入ります
ではでは、本編へ
地域によってご来店下さるお客様の層が違ってくるのは必然的なことです。
郊外の閑静な住宅街などでは、会社員のファミリー族が主流で
大きな大学の周辺では同然に学生向けのマンションが立ち並びます。
当店のような市内の中心部ですと、様々な業種のお客様がご来店されます。
それだけにお客様によっては大変ユニーク方もおられます。
日常業務をひと段落をおえて、
後輩営業マンと事務員さんとでお茶を飲みながら
一息ついていたときのことです。
お店にひとりのお客様が入ってこられました。
「すみませ~ん♪」
「いらっしゃッ!・・・。」
そこには濃い化粧にワンピースを着た、
少しアンバランスな女性(いや男性)が入ってきました。
そう、ニューハーフの方です。
ただ、よくテレビで出てくるような、
ほとんど女性にしか見えないニューハーフの方ならともかく、
明らかに“男”といった感じです。
ニューハーフというより、女装趣味の男性に近いかもしれません。
見た感じ年齢はまだ若く見受けられます。
ただ、骨格が凄いんです。
私よりはるかにたくましい。
例えるなら・・・、そう まるでココリコの田中が扮装する
「ナデシコ」
そのまんまです。
(わかる人には、わかるでしょ。)
担当の順番からいって私の番です。
後輩や事務員は息を殺して笑っています。
「いらっしゃいませ。どうぞこちらに。」
彼女(彼)はお店の中をなめる様に見渡しながら、
それから私の顔をじっと見つめながら、
そーっとイスに座りました。
大きなヴィトンのバックを
テーブルにドンッと音を立てて置き、コートを脱ぐと
パックリと大きくV字のセーターから
豊かな胸元が目に飛び込んできました。
“えっ・・・”
女の人?っと思いきや、違います。
恐らく胸を入れているか、ホルモン注射でしょう。
あごに剃りの残しのヒゲがありました。
「どのような物件をお探しですか?」
「えっと~・・・。あたしにピッタリのマンションってありますう~?♪」
「ぴったり?っと言うますと・・・?」
「だから~、あたしにお似合いのマンションってこと!」
「・・・・。」
まずい!のっけから相手のペースに飲まれそうです。
「それじゃ 間取りはどんなタイプで?」
「間取りって?」
「1LDKとか2LDKとか3LDKとかのことなんですが・・・。」
「じゃ~、1LDKから3LDK迄で。」
「・・・・。」
完全に向こうのペースです。
お部屋探しは ホームメイトFC難波西店
【本編はすべてフィクションであり、登場する人物はすべて架空のものです】