本棚の中にあった、角田光代さんの短編集。
何故か読んでなかった🤣
たぶんまだ初期の作品かな?
古本屋さんで買っているから、(値段が書いてある🤣)きっとたくさんあれもこれも買い込んで、
読み忘れたんだろう、と思います
だけど、面白かった!
恋人同士のお話しです✌️
恋をして、同棲をし始めた頃は、
もうメロメロで😜
全く気にもならず、むしろ長所にも思えた
相手の性癖や習慣が🤪
1年も経つころには、
もう我慢できない程イヤになってきて😖
あんなに愛していたのに😅
どうしようもない亀裂となり、
決定的な別れとなってしまう💦
そんなバカバカしいほどの恋人たちの日常の
お話し。
例えば、もう1年も付き合ってる彼女は、
とてもズボラ😱
お風呂も週に2度ほどしか入らないし、化粧も
しない、ムダ毛処理なんてとんでもない😫
着替えも洗濯も滅多にしない😖
最初は、それも天衣無縫で可愛いと思えた、
むしろワイルドでたくましい!なんて思ってた😝
が!一年たった今では、もうつくづくイヤになってきている、彼女の汗のすえた匂い。脂ぎった髪、
脇毛も臑毛も そのまま😵何とかならんか!
男のオレでさえ、もっともっと気を使ってるぞ!と思う。
一応、歯磨きは毎朝するし、髪もムースぬって
毛先を飛ばし、眉毛も時々整える
夏場は、汗臭いと思うから、
毎日シャワーもつかう、
せめて、男のオレくらいは努力しろ!と思う
もうイヤだ!もう逃げたい!
また例えば、彼女は、とても記念日が好き!
誕生日やクリスマスなどならまぁ許せるけど、
出会った記念日、キスした記念日、交際決定記念日
ディズニーランド記念日など、
もろもろ😱
そして年中あるその記念日を一緒に祝うことを強要される。もし忘れたり、仕事が入ったりしたら
大変!大泣きして、前の彼と比べて、オレのひどさを言い募る💦
もうその記念日と関係ないところで平穏に暮らしたい、とつくづく思うこの頃
また、たとえば、一緒に暮らす彼は、買い物中毒😰
家計は、別々で、家賃や光熱費は折半、
それぞれが自分のお金で好きなものを買っているのだから、文句を言う筋合いはないけど、
毎日毎日次々に届く宅配便🫢
そしてそれらを買うだけで満足する彼は、
それらをいつまでも梱包したまま放置してある。
工具フルセット、ホットサンドイッチメーカー
点滅ネオン付きクリスマスツリー、
空き缶潰し機、生ゴミ処理機、ワインラック
箸置きセット、耐水ラジオ
、耐水小形テレビ、伊賀焼炊釜、
本格パスタ製造機 などなど😓
ある日ついにキレた私は、使いもしないものを次々買うのは、病的で変で、理解を超えて気持ち悪い!
と言いつのった!
それから彼はそんなものを私に隠すようになった😰
宅配便は、日時指定でとどき、デパートなどでかってきたものは、自分の部屋に直に運び込み隠される。彼の留守にこっそり彼の部屋に入って、
それらの訳のわからない膨大な品物を見ながら
考える。彼の中には、いくら買ってもどれほどの量をかいそろえても、それらを抱え持つ洞窟の闇を持っていて、彼に届けられた瞬間それらは無になってしまうのではないか?
どうして彼は買ったものを私に隠さなければいけないのか、自分のお金で欲しいものを欲しいように買うと言う行為をどうして私は許せないのか?
どうして彼にコソコソした真似をさせるのか?
好きなのに、、でもやはり、私は何だか怖い、
怖いと言うより薄気味悪い😰
そしてまた、万引き癖のある彼女、
彼女は、僕にとっては初めての彼女で、
初めての女 ぼくらは二十歳だった、
僕は夢中になって彼女を追いかけまわし、
やっと海への旅行にまで漕ぎ着けた日
その日初めて彼女の万引きを目撃した、
水着とバスタオルと浮き輪ビーチサンダル、
盗んだそれらを身につけて、僕らは海で泳いだ
その日の夕食も彼女が盗んできた。
ツナ缶と地酒一本マヨネーズと食パン、カップスープとポテチ、それだけの量をたった数分で彼女は
盗み、それを海の側のラブホテルで食べた
それから、僕の彼女への恋心は、、もう崇拝という確固たるものにかわった、
彼女といると、何もかもから解き放たれて、
僕は自由で、日常は刺激的で、映画の主人公になったみたいだった。
彼女と付き合えますように、と神社にお参りまでして、足掛け5年でようやく僕の願いが叶った。
すぐ一緒に暮らし始めた彼女は、新居に必要なものも盗んできた。灰皿や食器や、ナイフやフォーク、その晩のすき焼きは、にくも焼き豆腐も春菊も白滝も彼女が盗んできた。
そのときはまだぼくは、彼女のことを、面白いと思っていた、やるなあ、あいかわらず、と思っていた
このときはまだ😨
だけど、欲しいから、とか必要だからとか、
レジが混んでるから、とか関係なく盗むのだ、と
分かってきた時から、それは、ただの性癖だとわかってきた時から
僕は時々悪感がするようになった
僕らはもう二十歳ではなくてもう30歳になる。
あの時、彼女の万引きをほめなかったら、あの時、みっともない!止めろ!と言っていたら、
あれから10年後の彼女は、今とは違っていただろうか?今の彼女をつくったのは僕かもしれない😱
あるいはまたは、
掃除も洗濯も、アイロンかけも完璧にこなす彼女とても綺麗好き、それなのに食事はいつもお菓子だけ、かっぱえびせん、カラムーチョ、それと冷えたビール、大量のサプリメント。
僕は、そんなに美食家ではないけど、食は大事にしたい、と思っている。普通の物でいいから、キチンとしたものが食べたい。
ある日また、帰ったら、彼女はベットで漫画を読みながら、チーズビットを食べていた。
「それが夕食?ベットで食べるのやめてくれよ!
ゲンナリするし、そのカスチクチクするんだよ!」
といったら、彼女は、突然キレて、
「もう別れる!もう耐えられない!我慢の限界!」
と叫ぶ
「ハッキリいうけど、あなたの法律はあなた1人で守ってればいいでしょっ」
「お菓子を食べるな、ベットで食べるな、
それは全部あなたの決めたことでしょうが!
ここの家賃は折半して出してるし、ベットもそう、
何で私があんたの決めたことに従わなきゃなんないのよ!わたしの夕飯を何であんたに決定されなきゃいけないのよ!」
彼女は、寝室のクローゼットからトランクをとりだして、乱暴に服を押し込み始める。
いろんな恋人たち。
大好きなのに許せないことがある。
太陽の光が雲に遮られて届かないように。
恋人たちの小さなすれ違い、
だけど、確かにそんなことありますよね。
バッカじゃねえのこいつら、と笑いながら書いた、
と、後書きにありました😅
新年
明けましておめでとうございます🎊
今年もどうぞよろしくおねがいします🙇
元日は
次男一家を適当なお節などでもてなし
昨日は、一日中、娘と鍋をして、
録画の映画やドラマを見て、
引きこもって2日過ごすと、何となく、
気分がどんよりで💦。
でもこの本を読んで、これを書いていたらスッキリ
しました
それでまた「追憶のかけら」は、パスになりました。だってよりどんよりするんだもん😰
またにします🤪