西さんって、多分まだ小説は3冊目か
4冊目、しか読んでないけど。
(「くもをさがす」は、読んでます)
こんなにどれも、胸に響いて、
知らなかった!こんな作家さんだったの!
と、いつも思ってるような気がします
というか、「サラバ」は、あまりに読んだのが
昔すぎて覚えていなくて、
こうして驚いているのは
「夜が明ける」「ふくわらい」からですから、
まだ3冊目かな?
「さくら」は、随分前に
かなりの話題作で映画化も
されていると知り、何だか焦っています。
知らなかった💦 西加奈子!
幸せな幸せな一家の二男。薫
みんなのヒーロー、とてもハンサムな兄
超美形の妹
美人の母、真面目に働く父
両親はとても仲が良く、母はいつも笑っていて
兄弟もとても仲が良く、
とても自慢の兄、可愛いいけど、お転婆すぎて、
少々持て余しぎみの妹。
2人の間にいて、程よく呑気にのんびり育った僕、薫
そこにやってきた、小さな痩せっぽちの子犬。
尾っぽに桜の花びらをくっつけていたので、
サクラと名前をつけて。
前半は、
まさに絵に描いたような幸せな一家の
お話しが、続いて、
兄弟と一緒に、家族と一緒に、
サクラも、その家で20年を過ごし、
家族として、成長して、老いていた。
そんな暮らしが、いつまでも続いて当たり前だった
そんな暮らしが、ある夏の夜
兄ちゃんの交通事故で、全てが壊れてしまう。
下半身は不随になり、顔も大怪我で、変わってしまい、ヒーローだった兄ちゃんは、
「もうこの身体で年を越すのが辛い、ギブアップ」
と書いて死んでしまった
そして全てが壊れてしまった。
妹は、引きこもってしまい、母は、肥満化して
酒に溺れるようになり、
そして父は家を出て姿を消した
薫も東京の大学に入り家を離れた
私は、このお母さんを思います
好きな人と結婚し、3人の元気で賢くて、
綺麗な子供達。夫も真面目に働き、まだ自分を
愛してくれている。
それが20年も続いてきて、この生活が、
あっという間にひっくり返るようなことが
起こるなんて、それこそひとかけらも思ったことなどなかっただろうに!つくづく人生の怖さを
思います。私達の生きているすぐそばにある、
大きな落とし穴、
肥満化し、酒に溺れても、それでもそれで
やっと生きていけるのなら、そうするしかなかった
でしょう
そしてサクラだけは、変わらずにそこにいたのです。
東京の薫のところに
「年末には家に帰ります」という父からの手紙が
届きます。
久しぶりの実家。変わってしまったけれど
集まった家族。
そこで、サクラの様子が急変します。
大晦日の深夜、動物病院を探して一家は、
走り回り、そしてやっとまた家族にもどっていきます。
前半の、ずっと笑っているるような幸せな幸せな
家族のお話と、後半のあまりにも辛い、
兄ちゃんの言葉や、そして死を、それぞれが
乗り越えてまだ生きていくために、大きく変わってしまったけれど、でも変わらずにそこにいた
サクラのおかげで、家族はまた家族を
取り戻せたのでしょう
私は動物を飼ったことがないので、
犬や猫を家族として、思ったことがないのですが、
そういう犬や猫を家族として愛している人には、
きっともっと温かくこのお話しが読めるのだろう
と思います。
「夜が明ける」「ふくわらい」そして「さくら」
3冊とも、どれも全然、趣きが違って、
西加奈子さんの大きさを感じるようです。
もっともっと読みたいと思います。
そしてまた驚きたいです。
御堂筋イルミネーション、
最終点の難波駅という所へ行ってきました。
何となく怖くて🤣昼間に一度予行演習に行き
やっと写真撮ってきました。
歩行者天国になってました!