図書館に予約していた
最近の話題本が次々と届き、
( まぁ、かなり遅れてではありますが)
読むことは、全部すぐ入り込んで読みますが、
感想を書くのに、ちょっと疲れてきました。
何しろ、私にとって、
全く新しい分野?の本が多いので😅
この辺で、昔からの愛読書に
ちょっと一度、帰ります。
これは、田辺聖子さんの
食べ物に関する短編集です。
おでん、きつねうどん、お好み焼き、
すき焼き、てっちり、たこ焼き、など。
食べ物のお話しは大好きです。
この中で、いちばん好きな一編は、
「慕情きつねうどん」かな?
中年の浦井は、
根っからのうどん好き😊
昼ご飯は、きつねうどん、と決めている。
波なみとたたえられた黄金色のおつゆを
最後の一滴まで飲み干すのが、
浦井の昼の神聖な行事で、
これがあるために働いているような
ものなのです。
バツイチなのですが、
離婚理由は、前の妻が、
うどん嫌い!気持ち悪い!などという
女性だったからなのです💦
最近、浦井は、
昼休みにいつも行くうどん屋で
とても気になる女性を見つけました。
浦井と同じく、
いつも、きつねうどんを注文し、
そして丁寧に、
うどんのひとすじひとすじを
いとおしむようにすする、
そして奥ゆきふかい薄味のおつゆを
どんぶりを傾けて心ゆくまで飲み干す、
のです😋
最近の女性の
粗末な食べ物の扱いに絶望していた
(前の妻もそうでした)
浦井は、その姿に
目も洗われるように思い、
どこのどなたか存じませんが、
うどん愛好者として、
うどんになり代わり、
あつく御礼申し上げたく…😆
という気持ちになっているのです。
そして、その女性の風情は、
浦井好みの、質素で清潔。
化粧気もなく、
白のブラウス、で😍
ただいまの浦井の
唯一の人生の彩りになっていたのですが、
ある日、その女性と
混んだ店で、相席となり
おずおずと話しかけてみると、
うどん談義で意気投合!
その晩には、
「たこ梅」でおでんを食べることになり!
次には「だるま」でかやくめしを食べ、
そしてトントン拍子で
結婚することに✌️
ところが結婚してみると、
女性は、とても倹約家🤓
昼ごはんは、
夕べの残り物をつめたお弁当を持たされ、
「きつねうどん?そんな勿体無い!」
と、一蹴され💦
というお話しです😊
きつねうどんを食べる時には、
必ず、この「慕情きつねうどん」を
思い出し、
この本を出してきて読みながら食べる
などということをします。
読んだ本の中で、美味しそうなものが
書いてあると、
それを食べてみたくなりますし、
作ってみようといつも思います🤪
最近のヒットは、
原田ひ香さんの「老人ホテル」で
出てきた、
大家さん?のおばあさんが
節約のために教えてくれた、
もやしラーメン、ですね😎
もやしをたっぷり入れて、
とろみをつけて (これがミソでした!)
胡椒をたくさんかける!
これだけですが、
かなりの頻度で、作って食べています😆
まぁ簡単で安上がりということも
ありますが、
それを食べているところの描写も
とても美味しそうだったので…😋
この「春情蛸の足」では、
他にも、お好み焼きや、すき焼きは、
この本に書いてあるとおりに
作ってみたりしました。
主人公は、全部、中年の男性で、
あるひとつの食べ物に対する
執着が、詳しく書かれていて、
作り方まで
アレコレこだわりがあるのに、
自分では何故か作れない、作らない💦
という、ひと昔前の男性像ですが😅
それでも、
何故か哀愁に満ちていて、
男性もつらいねぇ!
という同情の気分も湧いてくるのです😆
田辺聖子さんの本では、
デビュー作の
「窓を開けますか」の中に出てきた、
神戸の山の中のラブホ🤣
で、出てくるトンカツ!
それをはじめ、
いろんなお話しの中に、
忘れられない、美味しそうなものが、
たくさん出てきます。
何でもないもの、
塩昆布のお茶漬けとか、湯豆腐とか、
だけど、
あーすぐ食べたい!と思うほど😋
美味しそうなのです。
食べ物も、人間も、
田辺聖子さんが、書くと、
どんなものでも、
どんな人でも、
イキイキとしていて、
美味しそうで、面白いのです✌️