沼田まほかるさん😶

何となく、この人の名前からして、
少し、不穏な感じがします🤪

お話しも、とてもとても不穏😱です。

沼田まほかるさんでは、
「ユリゴコロ」を読んで、
2年前くらいに、このブログに
感想を投稿しています。

この本は、再々読くらい。

読んだらいけない!
いや〜な気分になるよ!
と思いつつ、またまた、
読んでしまいました💦



主人公、佐知子は、
不本意な離婚をして、
高校生の息子、文彦と暮らしている。
その文彦が、夜、ゴミを捨てに出て、
そのままいなくなってしまう。

必死で探し回る佐知子ですが、
息子の失踪した次の日には、
佐知子の若い愛人が事故死したり、
周りで、次々と不幸な事件が
おこります。

佐知子の元夫、雄一郎は精神科医で、
8年前、
自分の患者、亜沙実を、
愛してしまい、離れられないから
離婚をしてくれ、と言って、
家を出ました。

その亜沙実という女性は、
酷い性被害に何度も遭い、
その挙げ句、妊娠までして、
すっかり精神を病んでしまったのです。
そして、雄一郎の患者になったのですが、

亜沙実が、雄一郎の病院に
最初に運び込まれた時の様子の
むごたらしさ、や

性被害の事件の凄惨さの描写は、
ここまでこんなに書く?と、
ちょっと、引くほど😱

目を背けながら、
盗み読み?するみたいな😅

そしてその亜沙実の、
異様なまでの美しさの描写も、
美しいとする、感性が
とても独特に思えます。


子供がいなくなる、という
とても不穏な出来事の上に、
重なるように、
この亜沙実という女性の存在があって、
お話しは、どこまでもどこまでも、
不穏さ、が深まり、陰鬱です。

なんだか、深い沼にはまって、
どよ〜ん、とした水の中にいる
ような気分になります。
そのくせ、ものすごい焦燥感も感じるし

全編にわたって、
文彦の同級生の父親、
関西弁のやたら賑やかなおじさんが 
出てきて、すごく場違い、
すごく目障り?なんだけど、
でも、そのおじさんのおかげで、
現実に引き戻されて、
ちょっと浮き上がって息がつける、
というような…。

あらすじを書くのはとても難しく、
感想もなんと言っていいのやら…💦

読み始めるといつも、
読むんじゃなかった😰と思うのに、
結局、最後まで読んでしまって、
そして何年か後
何故か、またつい読んでみたくなる😰
そんな呪いの本🤣です。


沼田さんは、
イヤミス作家だと言われているそうですが、
イヤミスというような
簡単なものではないような
ちょっと独特の感じがあります。

ホラーサスペンス大賞になった、
沼田まほかるさんのデビュー作です。

ホラーとも、思えないけど🫤

精神が元気な時に、
お読みください😎


この本は、出された直後、
当時でも、一部、

女性蔑視、
男性から見た都合の良い女性像、
女性をおもちゃのように扱ってる、
という批判はあったようです。

私は、今までは、そういう角度から、
読んだことがなくて、
ただグロテスク、と捉えていたのですが、

今、女性の性被害に対して、
かなり勇気を持って声を上げる人が、
出てきています。

そういう報道を見たり、
そういう方の本の紹介を読んだりして、
私も少しは、敏感になったのかも
しれません。

確かに、亜沙実という女性の描き方は、
幼い頃から、
何度も男性の性暴力に遭うような、
そういう男性を惹きつける所を
天性で持っている女性というような
描き方です。
そういう女性だから、
そういう目に遭っているんだ、
というような…😨

また、何年後か、
この本を読むことがあったら、
ただ、グロテスクさだけに、
とらわれずに、
もう少し深く考えて、
読むことができるかもしれません。

目の前の紅葉🍁