9月の朝顔。

もう葉は枯れて、瑞々しい緑はないけど、

まだまだ蕾は、ついていて、次々と

花は、毎朝毎、咲いてきています。


「マジカルグランマ」

結木麻子さんの「BATTAR」の投稿の時、

頂いたコメントの中に

この本もお勧めに入っていたので。


最近の私の読書傾向は、

やたら高齢者が主人公のものが多くて、

自分が、そうとう「老い」について

戸惑ったり、不安がったりしている

のだなぁ、と思います。

私は昔から、そういうことがあると、

それに関連したような本を読みまくり、

何とか自分の考え方を整理しようと

してきたところがあります🫤


だけど、この本の主人公、

75歳の正子さんは、

普通のおばあさんではありませんでした!


映画監督だった夫とは、

もう4年間一度も口をきいてもおらず、

完全に家庭内別居の状態。

と言っても、自宅は、

市の文化財に指定された古い豪邸で、

その離れで暮らす夫とは、

LINEで繋がるのみ、姿も見ていない。


一日も早く離婚がしたくて、

一人暮らしをするための資金のため

結婚するまでの間、していた女優に復帰し、

今は、CMなどで、

「可愛いおばあちゃん」として

売れっ子になっている。


ところが夫が、死後5日も経って、

隣人によって発見され😱

その葬儀の記者会見で、


仮面夫婦であったこと、

4年も口をきいてないどころか、

姿も見ていなくて、

死後5日も気づかなかったことなどが

バレてしまい、

それまでのイメージとのギャップで、

正子は、痛烈なバッシングを受け

仕事も無くなってしまいます。


正子は、家を売ろうとするのだけれど、

それにはまず更地にしなければならず、

その費用だけでも2000万もかかると知る。


次々と、女優のオーディションを

受けるけれど、

ついてしまったブラックなイメージで

役をもらうのは難しい。


そんな時、プロダクションの面接の時に、

一番大好きな映画は、

「風と共に去りぬ」だと言った正子に、

若いADが「マジカルニグロ」という

差別用語を教えてくれる。

白人を救済するためだけに存在する

魔法使いのような、献身的な黒人の

キャラクターのこと。

「風と共に去りぬ」のマミーのように。


それにショックを受け、

自分の感性に対する信頼もぐらつき

そしてはじめて、それなら私は、

「マジカルグランマ」を

演じていたのだ、と気がつきます。

世間の求める理想のおばあちゃん像を、

そのまま自分に嵌め込んで…。


いつも優しくて、会えばお小遣いを

たっぷりくれて、それでいて

老いの醜さや狡さを持たない

キュートなおばあちゃん。


だけど

そんな正子の演じる

「マジカルグランマ」をテレビで見て、


そうはなれない人たち、

家族を持たなかったり、

家族とうまくやれなかったり、

身綺麗にしたり、孫にお小遣いを

やれるほどの余力がなかったり、と


そんなおばあちゃんたちを

傷つけることなっていたのではないか?


「風と共に去りぬ」で、

マミーが、スカーレットに

明るく、尽くせば尽くすほど、

侮蔑を感じた黒人がいたのと同じように。


そういうことに気がつく正子さんは、

やはりすごいおばあちゃんです。

そしてもっとすごいのは、

理想のおばあちゃんの顔が、

剥がれてしまい、

ブラックイメージのついてしまった、

自分をそのままで売り込もう、と

思いつくところです!


「マジカルグランマ」ではない私!


正子さんは、なんと🤪

自分の家を、お化け屋敷にして、

自分が、お化けを演じる、という🤣

商売を始めるのです!


75歳になってなお、

自分が自分として輝きたい!

と、思うパワー😄

正子さんの自分中心の我儘にも思える

自己主張は、とっても爽快!


正子さんほどのパワフルさは

ないにしても、

当然、10年後の私も、

理想のおばあちゃん、とは、

ほど遠いとは思うけど、


でも私も小さく縮こまって生きるのは

やめよう!

精一杯胸張って生きていけたらいいな!

そう思える🤔

そんな元気をもらった本でした。



味覚が戻って、

あの2、3日の栄養不良状態?を

補うべく、何やかやと、楽しく

作っています。


今日は、餃子。

タネは、あと2回分くらい

冷凍して

 

そして

ノンアルビールとで美味しく頂きました👍


9月の朝顔、

いつまでだって、

瑞々しくなくても、

花は咲くんだよ、と!!合格