窪美澄さんの本はもう8冊目。

この人の本の題名は、

どれもちょっと、どんなお話?と

思わせるような、素敵な題名ですよね。


「水やりはいつも深夜だけど」

この本が、窪美澄さんの中で

一番好きかもしれません。

ちょっとメンタルが弱っている

今の私にとって、

辛いところのない

優しい5篇の短編集でした。


同じ幼稚園に子供を通わせる

5軒の家のそれぞれのお話。

ごく普通の家庭に見えるけど、

そして、外から見ると、

なんでもないことに思えるけど

現実はやっぱり重たいんですよね。


「かそけきサンカヨウ」

という一編は、

高校生になってから

父親とその再婚相手、

再婚相手の連れ子の3歳の妹と

暮らす女の子のお話です。

とても大人で、家事も得意で

いつも穏やかに暮らしているのに、

実母の描いたサンカヨウの絵の載った画集を

妹が破ったことで、

爆発してしまい、妹を突き飛ばして怒り

子供のように大泣きしてしまう

というところがあります。

そこでなぜだか私も

ポロポロ泣いてしまった🥹

どうしてだろう?

だけど、そのあとで、

義母が、その画集をセロテープで

直しながら、

サンカヨウの絵が、

実母の描いたものだと知って、

「お母さんは、素敵な方なのねぇ」と

言うところでも、また泣けて😂

とても優しいお話です。



「いつか読書する日」

という、随分前に何度も観た映画を、

映画チャンネルでしていて、

久しぶりに懐かしく嬉しく観ました。


田中裕子さん主演で、

50歳の一人暮らしの女性のお話です。

牛乳配達とスーパーのレジの仕事。

長崎の坂道、石段の背景。

そして壁一面の本。

ベットで読む「カラマーゾフの兄弟」

ラジオから流れるカーペンターズの

「雨の日と月曜日は」💕


ずっとお互い心に秘めていた

初恋の相手と、

初めて結ばれた次の日に、

その人は、

溺れた子供を助けるために川に入り、

そして死んでしまう。


唯一事情を知る人に

これからどうするの?

と尋ねられて、

「本でも読みます」

と答えるところで映画は終わります。


本を読む、

ただそれだけのことですけど

大きないろいろなあらゆる力を

持っているのでしょうね。


一昨日から、寒さも雪も大変ですね。

私の故郷も警報級の大雪です。

近いうちにお墓参りに帰るつもり

でしたが、

しばらく無理のようです。

雪の地方の皆様、

どうぞお気をつけて。