とても綺麗な題名。
懐かしいような、哀しいような。
「こんな日に降る
この雨の名前を知りたかった」
妻の妊娠中に、
逃げるように浮気をする会社員。
認知症の義母の面倒を見ながら、
パート先の大学生アルバイトに
どうしようもなく惹かれていく主婦。
ただただ自分には不釣り合いの
美しい妻のためだけに
激務を耐えているサラリーマン。
幼馴染の少女に目の前で自殺され
それを引きずり続けている中学教師
まだ小さな息子とふたりだけで
生きていきたいと願う女性
5人の物語
みんなそれぞれに
辛い現実や、殺伐とした日常を
精一杯で生きていて
むしろ真面目で善良な人たち
よく分かる人たちなのに
何か少しずつ、ずれていって、
エッ!嘘!
と思うようなそれぞれの終わり方です。
だけど
どのお話も優しくて切なくて
引き込まれるようなお話です。
そういえば
高校生の頃
「秋霖」(しゅうりん)
という雨の名前を覚えました
先日の突然の心配事ですが、
二男が、少し難しい病気なのかもしれなくて
再検査になる、とのこと。
聞いた途端
落とし穴に落ちたみたいに
不安だらけになり。
ちょっとパニックになってしまいました。
ブログにちょっと書いたことで
少し落ち着いて、自分を
俯瞰して見られるようになりました。
何より、
私がうろたえてオロオロ心配しても
何の役にも立たないですし、
むしろ、これで体調を崩したりしては
かえって迷惑なだけです。
明るくてのんびりしたお嫁さんも
可愛い子供たちも、側にいるのですから
私はもうただ祈っているしかありません。
この間から、
家にいる間は、しょっちゅう
仏壇の前に座り
線香をたてています😅
他の子供たちにも
友達や同僚たちにも
言いたくなくて
誰にも話してないのですが、
ここにだけ書きました。
書くと少し落ち着く感じが
するのです。
仕事をしていても
何をしていても
時々、心配でいっぱいになるのですが
本を読んでいる時は
忘れています。
「雨のなまえ」は
こんな時に、とても読みやすく
胸に沁みるお話でした。