時代小説は、

以前、藤沢周平さんにハマって、

次々と読んだことがあります。

藤沢周平さんは、

江戸時代の武士の、

それも下級武士のちょっと物悲しいお話が、

とても好きでした。

武士の身分の位とか俸禄とか、暮らしなど、

藤沢周平さんの本で、いろいろ

知ったことがあります。


宮部みゆきさんの時代小説は、

多くが庶民の町人のくらしを舞台に

しているものです。

宮部みゆきさんの書き方は、

現代のミステリー小説でもそうですが、

どんなことでも細かな描写や、説明が

入るので、江戸時代の町人たちの暮らしが、

とてもよく分かります。


「ぼんくら」上

宮部みゆきさんの時代小説の中でも

代表的なものです。

鉄瓶長屋で起こるいろいろな事件。

( 長屋というものが、どういう仕組みに

なっているのかも、詳しい説明が最初の部分に

書いてあります。)

長屋の中の煮売家の女主人のお徳と、

その地域の同心の井筒平四郎を中心に、

長屋の住人に起こるお話しです。

江戸時代は長い平和な時代ですが、

今と同じで、いつも、

どこかでは何か事件が起こっているのです。


井筒平四郎は、46歳。

働き疲れた馬があくびをしたような

顔をしている。

御番所の同心というお役目も、

父親から泣く泣く引き継いだ家督で

かなりな怠け者だと自分では

思っている。

驚くほど美人の奥方がいる。


お徳は、

亡き夫とおこした煮売屋を、

今はひとりで切り盛りし繁盛させている。

働き者で人のいい世話やき。

だけどかなりの洞察力もあり、

長屋の住人の取りまとめ役でもある。

平四郎は、この店のお得意。


「ぼんくら」上巻は、

鉄瓶長屋での、住人の事件です。

悲しい事件もありますが、

なんとなくのどかで、

江戸という時代の良いところが

詰まったような

長屋の暮らしのあれこれが

書かれています。

下巻になると、

このお話は、ひとつの長い、

時代ミステリーになり、

複雑になって行くのですが、

今日は、この上巻のほのぼの感のままで、

終わりにします。


ちょっと疲れ気味の時は、

こんな時代小説を読むのが

ほっとして、

とてもいいです。


今更ですが、 

今年は初めて、お節のお重を

お料理屋さんで頼んでみたのです。

かなり張りこんだつもりでしたが、

あまり美味しいと思えず、

今日残ったものは捨ててしまいました💦

来年はまた元通り、

地味〜な煮物となますのお節に

することにします🤣