「家族の言い訳」に続き、森浩美さん2冊目。

「ひとごと」という題名に惹かれました。


事件や事故、災害、病気、戦争、

テレビや新聞で見る出来事は、

たいていは、ひとごと、だという感覚で見ています。

大変だなぁ、気の毒に、可哀想に、と

思いながら見ていますが、

それはやはり、ひとごと、という感覚です。


ところが、それは突然、

目の前に自分のことで起こります。

私の出来事でいえば、

例えば、4年前の台風。

それまでは、台風って、むしろちょっと

ワクワクしたところもあったのに🤣

だけど、実際のあの年の21号台風の

直撃となると、とんでもなかった!

窓の外など何も見えず、

視界ゼロ、真っ白。

しなんで膨らむガラスを、段ボールで

押さえているので精一杯😱

まだ昼間だったけど、停電で暗い部屋と

ゴーッという風の音だけ。

建物は風で揺れていて、ただただ、

早く通り過ぎてくれ!と祈るばかり🤣

停電は2日続き、お風呂も入れない💦

台風は怖いんだ!

と初めて分かった経験でした。


そしてまた、例えば、

「癌ですね」と言われた時。

エッ、私?と驚いた。

2人に1人は癌になる時代だ、などということは

よく知っていたのに、

それでも、癌はまだ、ひとごと、

だったのですね。

突然、違う世界に来てしまった、

という気分でした。


「ひとごと」

8編の短編集。

母親が、子供を虐待の末、

殺してしまった、という事件。

その事件に、少しづつ触れながら、

8人の人に起きる事件が、書かれています。

母親の虐待の事件を冠にするのは、

「ひとごと」という感覚では

少し弱いのでは?と思いましたが、

いろんなところに掲載した、短編を、

集めて一冊にする時に、後付けで

つけたようなので、

そうなったのかもしれません。


子供を、自分の不注意で亡くした母親。

思わぬ妊娠で、うろたえる女性。

イクメンを、外面だけで演じていた父親。

孫育てを決意する男性。

姉の子供を引き取る決意をする夫婦。

子育ての嫁姑問題。

など、

いずれも子供の絡んだお話し。

ひとごとだと思ってた!と思うには、

あまりインパクトはないですが、

あるかもしれない、とは思えるお話しです。


「突然の明日」という

題名の本がありましたが、

その「突然の明日」という言葉を

最近よく思い出します。

人生、先に、何があるか分からない、

というのはよく言われますが、実感として、

確かにそうだなぁとつくづく思うのです。

そしてまた最近は、

やたらあれこれと

心配を募らせたりもするのですが、

( 頭の中が、平和ボケしてるんですね )

そんな時、

先のことを考えても仕方がない、と

自分を宥める意味でも、

その言葉を思い出します。


と、言いながらも、

今日もまた、大雪で、大変な地域が

あるようですが、

大阪にいる身としては、雪、となると、

怖いものだという実感はなくて、

やはり他人事としてニュースを

見ているようです😅


北陸や北海道などの、

大雪に見舞われている方々、

どうぞお気をつけて。

停電や渋滞が、一刻も早く

解消されますように。