この本を読むのは3度目。

この本で投稿するのも2度目です。


明日から、東京、千葉、横浜、と3泊で旅行?

してきます。千葉、横浜は、息子たちの所、

友達とも3年ぶりに会います。

今回は、初めて、東京駅の近くにホテルを

とりました。

今度こそ、東京會舘に、行ってみよう🧐

と思って✌️

建物は新しくなって違いますが、でもちょっと

中に入って雰囲気を感じたい、と思って。


そのために、この本を図書館で借りてきて、

パラパラと拾い読みしているのに、

何度も随所で胸が熱くなり、

思わず泣いてしまいました。


「東京會舘とわたし」

東京會舘の旧館を上巻で、新館を下巻で、

それぞれの時代の、それぞれの立場の人の

東京會舘にまつわるお話し。


東京會舘で働く人たち。

レストランのシェフ、案内係のボーイ、パティシエ、

バーテンダー。

この本を読んで、いつも思うのは、

仕事というものの厳粛さ。

真のプロの人たちの見事さ。

そしてその人たちを目指して、愚直に、真剣に

それぞれの仕事に取り組んでいる若い人たちの

清々しさ。

そういう自分の全てをかけて、

立ち向かえるような仕事を持つ人を、

思わず羨ましい、と思ってしまいます。

それはたぶん、どんな仕事であれ、

自分次第なのだろうとは思いますが…。


そして東京會舘に行く人達。

結婚式で、音楽会で、家族の食事で、金婚式で、

震災の避難所として、直木賞の受賞式で。


今回は、特に直木賞を受賞し、

東京會舘に駆けつけた男性のお話しに

思わず涙してしまいました。

幼い頃から本が好きで、高校生の頃には

自分でも書き始めた彼。

父親は、厳格な公務員で、

時々の家族のお祝い事には、

東京會舘のレストランに家族を連れて行き、

子供にはテーブルマナーを学ばせる、

というような父親。

そんな父親から見れば、本を書くなど遊びごととしか

みえず、理解はしてもらえない。

父親と衝突し、レストランを飛び出した彼に、

案内係の人は、直木賞の授賞式の会場を

見せてくれる。

そして、彼はその人に、

今度は、ここに直木賞の授賞式で

帰ってきます!

と、当てのない宣言をしてしまう。

そして、長い年月をかけて、彼はやっとやっと

直木賞を受賞することができる。

その時案内係だった人は、

レストランの支配人になっていて、

そして

「おめでとうございます。お帰りをお待ちしておりました。お帰りなさいませ。」

と迎えてくれる。


もう一編、

2年前に夫を亡くした女性。

それ以来鬱々と楽しまなかったけど、

習い始めたお花のパーティで東京會舘に

出かけてくる。

夫は、よくこの東京會舘に連れてきてくれた。

建築家の彼は、この建物も好きだったけど、

レストランの食事も大好きだった。

今日は、金婚式にあたると思いたち、

パーティの会場を抜けて、

改築を終えて新しくなった東京會舘を見て回る。

案内係の人に、

夫は亡くなったけど、今日は金婚式なので、

レストランで食事はできないか?

と尋ねると快く案内してくれる。

そして、ふたりがけの、向かいの席には、

ちゃんと夫の分のテーブルセットも 

置いてある。

「金婚式おめでとうございます」と。


大震災の後、交通機関がストップし、帰れず、

東京會舘にたどり着き、一晩を過ごした女性の

お礼の手紙から始まる一編など、

10編のどのお話の東京會舘も

温かく、清々しく、誇り高く、

今までの私の人生には、全く縁のない場所

ではあったけれど、

せめて、ほんの一端にでも、

その歴史に触れてみたいと最初に読んだ時から

思ってきました。

この11月1日

東京會舘は、創業100周年迎えるそうです。


そして今日東京に着き、東京駅撮影スポット

とかのKITTEガーデンに来てみました。

夜景の方がいいみたい。

明日、東京會舘でランチの予定です❣️