フォローしているブロガーさんが、
紹介されていた本。
図書館に予約していました。
たぶん、窪美澄さんも初めて読む作家さんです。
こうして、ブログを始めてみて、
皆さんのブログを読むようになって、
どれだけ読書の幅が広がったか!
特に私より一世代ほど若い方たちの
紹介される本は、知らなかった作家さんのものが
多くて、とても刺激になります。
「朔が満ちる」
難しい題名ですね。
主人公は、幼い時から、
酒乱の父親からDVを受け続け、
13歳で、母親と妹を守るためにも、
父親を殺そうと決意する。
結局未遂に終わり、
しかもその事は、単なる事故ということで
隠蔽される。
そのまま叔母に引き取られ、
それ以来両親とは、一切の縁を切り、
大人になりカメラマンとして働いている
今になってもまだ、
父親への憎しみも消すこともできず、
罪を隠蔽したという罪悪感にも
苦しんでいる。
主人公と半ば強引に同居を始めた女性は、
生まれてすぐ、乳児院の前に捨てられ、
施設で育ち、その後、養父母に引き取られ
今は、看護師として働いているけど、
それでも自分を捨てた母親に対しての
恨みを根深く持っている。
傷を持つふたりが、
次第に寄り添っていき、
ふたりで、お互いの過去を乗り越えていく。
そして、子供ができた時、
果たして、自分達が良い親になれるか?と
悩む彼女に、
主人公が言うこと。
自分達がされたことは、決して繰り返さない。
子供は捨てない、そして、
子供に暴力をふるわない、
それだけで、僕たちは十分いい親になれる。
「朔が満ちる」
という言葉の意味は、
元に戻る、また、輪廻を終わらせる、
という意味があるようで、
最後の主人公の、繰り返さない、という
この言葉が、題名の意味なのだろうと
思えます。
DVが連鎖されるというのは
よく聞きます。
ただ、繰り返さない、とこの主人公のように
決意できる強さを持てたら、と願います。
深い意味を持つ題名と、
そして深い内容の本でした。
今日は、朝からなんとなく体調が悪く
怠さを感じながら働きました。
またひとり、ベテランの男性の調理師さんが、
昨日で辞めてしまいました💦
なんだかだんだん知らない馴染みがない
ところになっていくようで、
淋しく思っています。
この本と一緒に、「養生訓」を
なんとなく借りてみました。
( 新釈 養生訓 貝原益軒著 蓮村誠編訳)
江戸時代のものですから、
まだ人生50年の時代ではありますが、
その中で、老後というのは、
( ここでは60歳はもう老後なのですが、)
若い時の10倍の速さで月日は経つので、
無駄に日を暮らさないように、
いつも時や日を惜しみ、残った月日を
楽しむことです。
ただの一日でも楽しまずに過ごすことは、
惜しむべきことです。
とかいてありました🤣
笑ってしまいましたが、
なんとなく焦るような気持ちもあります。
一日でも惜しい😱なんて。