一昨日の大変な事件の後、
何だかぼんやりしてしまいました。
政治的な思想があるわけでもなく、
ただの私怨で、手作りの銃なんかで、
あんなチンピラ風情に、と思うと、
起こったことは、重大な大変なことだけど、
あまり政治的に大きくとらえてはいけないのでは、
そんなことに振り回されてはいけない、
と強く思います。
しっかり冷静に考えて、今日の選挙に
行かなければと。
中山七里さんは、
初めて読みます。
図書館で見ていて、この人は、どなたかのブログで
見た人だなぁと思い、
一冊を選びました。
主人公は、
陸上200メートルで、オリンピックを
狙っているアスリート。
ところが、隣に住む幼馴染の無免許運転の車に
轢かれ、片足を切断する、という悲劇に遭う。
絶望のあと、障害者スポーツにたどり着き、
そして競技用義足と出会う。
人工の足をつけて、競技として走る、
ということは、
ただ走るということとは違い、
競技者だけでなく、義足を作る人、
それを研究する人、コーチをする人と、
みんなのさまざまな努力、チームワークが
絶対的に必要なんだということや、
それには高額な費用がかかるんだ、ということを
初めて知り、パラリンピックに対する気持ちが
随分改まりました。
希望、というのは、
それがあることで生きられるような
明るい光のように思っているけど、
だけどその希望こそが、最高の災厄だ。
希望があるためになかなか諦めることができず、
未来永劫苦しみ続ける。
希望ほどタチの悪いものはない。
という義足装具師の言葉は、
冷たいけど、確かに、それも真実だな、
と思いました。
ミステリでもあるので、
ラストは、思いがけない展開で、
切ないストーリーでもありました。
安倍さん、
これで歴史に残るね、などと言う人もいたけど、
こんなことで、歴史に残るより、
後20年は生きられた。
20年、30年生きて、
老害などと言われても、
生を全うしたかったでしょう。
本当に無念なことと思います。
ご冥福をお祈りします。