図書館で借りた本。
イオリンからのこれで、あまりに違うので、
ちょっと戸惑いつつ💦
でもこういうものも、割合嫌いではない✌️
白石さんのものは、よく癌患者が出てくるけど、
これは、
主人公が、末期の膵臓癌、余命一年と、
宣告されるところからはじまる。
あまりにもリアルに書いてあるので、
もしかして本当に白石さんが?
と思ったほど。
主人公、菊池は、大手出版社の役員。
突然の癌告知と余命宣告を受け、
治療は受けない、と決める。
そして、20年も前、編集局員だった頃、
受けた電話で
「私は、不思議な能力を持っている」
と言った女性を探すため、
神戸に移住する。
話しは、なんとなく突飛なんだけど、
その頃の情景がそのままリアルで
スティーブ・ジョブズのことなど、
その頃起きたそのままのことが、書いてあり、
(満島ひかりが、若い監督と結婚したとか😂)
移住した神戸の街も、そのままリアルに
書かれていて、馴染みのある場所なので余計
身近に感じて、かなり興味深く読みました。
癌の話は、私も癌サバイバーなので、
その時にどう感じたか、どう考えたか、などは
実感としてよくわかり、
癌についての、いろいろな医学的な見解も
とても興味深くて、じっくり読んでしまいました。
「癌患者になるのは、
「あなたは癌です」と宣告されたその時、はじめて
癌患者になる。
そして、医師たちに、いくら
「大丈夫です。治ります」などと励まされても、
宣告前の安心や平安を取り戻すことはない。
手術が成功し、抗がん剤治療を乗り切ったとしても、
はたまた5年生存を果たして、それまでの恐怖の検診から解放されたとしても、それでも私たちは、
「がん」という病気を、意識から完全に除去することはできない。」
それは本当にそうだと頷くのだけど、
だから、とりあえず癌になりたくない者は、
病院に近づかず、癌を見つけないことだ。
などという持論が、あれこれといろいろ出てきて、
かなりな長編の本でもあり、
癌に全くの興味のない人は、たぶん面白くは
ないだろうな?と…。
でももし、また今度、癌を宣告されたら、
この本をもう一度読んでみよう、ときっと
思うような気がします。