WOWOWで、何となく見始めた映画。
随分前、実話を映画化した、という話を
聞いたような、と思いながら。
始まりは、3歳の息子が行方不明になる、
というところから。
インターネットや、ビラ配りやと、必死で
探し回る父親。
デマや詐欺にも振り回されて💦
行方不明の子を持つ親達の会にも入り、
みんなで頑張ろうと励まし合ったりし、
誘拐や人身売買の横行、
ひとりっ子政策の問題など、
中国のかかえる問題もよく分かります。
そして、3年後、誘拐され田舎の農家で
育てられていた6歳の息子を見つけ出し、
連れ帰るのですが、
そこからは、それまで3年、
母親としてその子を育ててきた、
誘拐犯の妻の側の話しとして、物語は
転換していきます。
もう1人、その子の妹として育てていた
女の子を施設から取り返すための捨て身の
戦いや、
男の子に会いたくて、何度も、家の側に行き、
ゴミを捨てにいく時でさえ不安で、寝ている男の子を抱えて行くほどの父親に、
「憎まないだけで精一杯だよ、帰れ!」
と追い返され、それでも父親を呼び止めて、
「その子は桃のアレルギーがあるから食べさせ
ないで」
という誘拐犯の妻。
それは、以前、その父親が、インターネットや
ビラで、その子を、探していた時、
誘拐犯に向かって、父親が言っていたことと
同じことで、
親としての愛情は、どちらも変わりはない
ということを、強く感じさせるもので🥲
その時の、父親の、
何も答えず、家に入りながら
ちょっと涙を拭うところなど、胸に迫りました。
実話だということで、
たぶん中国のいろいろな深い問題の提起が、
あるのでしょうが、
日本の角田光代さんの「八日目の蝉」とも似ていて
実の親であれ、育てた親であれ、
子供への尽きない深い愛情、
「最愛」という題名の真意、
軽く見始めたのですが、結局終わりまで
動けず、観入ってしまいました。