英語の動画を中3生向けの動画、おそらく今回のテスト範囲~次回のテスト範囲のところ、5本上げてきました。
その中の「間接疑問文」の動画のことです。10分足らずの短い動画ですが、間接疑問文の説明の前に、まずは「普通の疑問文」の解説から、それも「be動詞の疑問文の作り方」から解説しています。
She is Kelly.
を疑問文にすると、
Is she Kelly?
次に一般動詞の疑問文です。
He likes soccer.
を疑問文にすると、
Does he like soccer?
これは、「動画だからあえて丁寧にやっている」訳でも、奇をてらって入れている訳でもなく、私がお月謝を頂いて教室で指導する生徒(中3生)にも、このように、指導しています。通知表で英語が「5」の子もいる教室で、平気でこういった授業をします。
これを読んでくださる大人の皆さんには言うまでもなくお分かりでしょうが、「質問することが大事」だから疑問文を中1レベルからやるのではなく、「日本語にはない疑問文の作り方のルール」、それも、日本語にはない「be動詞と一般動詞の区別」が、語学として大切だから、しつこく確認する訳です。
「そんなものは中1で終わっているじゃないか」
と言うのもごもっともです。が、他の教科でも「前やったでしょ」と生徒を過信し、復習を怠ることは危険です。そして、こと英語に関しては、「前やったでしょ?」で済ませるなんてありえない、と思うのです。
テニスコーチで、「サーブの打ち方なんて初心者のころ教えただろ?」と言ってサーブの練習をしないコーチはいません。何も新しい必殺サーブを教えるときだけに限らず、全くこれまで通りのサーブだって、プレイヤーでいる限り、毎回毎回練習するものです。プロだってきっとそうだろうと思います。
「テニスと勉強は違う」と思われるかも知れませんが、確かに違うでしょう、数学・国語・理科・社会ならね?でも、「英語はテニスと違わない」というのが私の信条です。
ここを掘り下げると何時間でも持論を展開してしまうので、細かいことは今日は述べません。
とにかく、外国語を習うのに、ただ毎週毎週、新しいこと押し付けるだけの学習では、大変な割に成果は上がりません。テニスコーチが選手のサービスを確認するように、覚えたはずの知識・論理、そういうものはひたすら確認します。
例えば、中3英語で習う「不規則動詞変化表」、あれだけは繰り返しテストする英語指導者は、学校にも塾業界にも比較的たくさんいます。(それすらやらない指導者もいますが。)でも、私は、英語という学問の性質上、他にももっと、1年生から、繰り返すべき基礎はひたすら繰り返す、そうすることで暗記に頼らないようにする、暗記なんて後からついて来たら良い、先に暗記してから練習するのではなく、練習するうちに覚えるようにし、それでも覚えきれていない部分があった場合のみ、「暗記という作業」が後から発生する、つまり、
初めから「暗記という作業」があるのではない、というのが私の英語指導のポリシーです。
この記事の初めの方で「5」の子にも、という話を書きました。
実際のクラスに居た子の話です。入塾時期が遅く、3年生になるタイミングで私のクラスに入塾した生徒がいました。英語の成績は「5」でした。「基本重視で大ざっぱ」という私の英語授業のこと、むしろ英語が苦手な生徒の方が気に入って頂けるかなと、英語が「5」の生徒からしたら、「この授業、簡単すぎてツマンナイ」って言われるかな、と、自分自身が心配していたのですが、その子から、「今まで英語が分からないままきたけど、大丸先生の授業を聞いて初めて英語が分かりました!」と言われました。
「いや、あなた5じゃん?分かってるじゃん?」と思ったのですが、その子も、学校で、英語は暗記しなさい、と言われて、訳も分からず暗記して5を取ってきただけだったと、私の授業を聞いて気付いたというのです。「そう言ってくれるのは嬉しいけど、そんなことあるか?」と私は、当時も半信半疑でしたし、今も半信半疑ですが、その生徒は卒業近くまでも、中学卒業後、高校の英語がスタートしてからも、折に触れて私にそう言うので、「まあ嘘ではないのでしょう」と思っています。けれど、それは、たまたま相性が良すぎただけでしょうね。
生徒のタイプによっては、英語が「5」なのに、be動詞の疑問文の復習から聞かされたら嫌がる生徒もいるはずですが、実体験として、英語が「5」の生徒でもあっても、間接疑問文を教える際に、be動詞の疑問文から復習するくらいで丁度良いのだ、という事例をここに共有したいと思います。
そんな間接疑問文の文法授業はこちら。
中3英語 12 間接疑問文
まずは「普通の疑問文」の作り方から解説しています。中1レベルの話から分かりやすく解説し、実戦的な練習問題も扱います。
<オマケ>
その他の中3英文法はこちら。
11.分詞
日本人には理解し難い単元ですが、分詞は単語や文ではなく、まずは「句」で捉えるよう解説します。次に「句」から「文」へと広げ、具体的な英作文や和訳の例題を通して理解していく動画です。
13.too+to/so+that構文
構文はともすれば暗記しておしまい、となりがちですが、ここでは実際に問題が解けるよう、考え方を解説し、テストによく出る「書き換え問題」を練習します。
14.接触節
日本人には理解しがたい「複文」の作り方を分かりやすく解説。日本語は語順が入れ替え自由で助詞を使って文章を作るのに対し、英語は助詞がなく語順で役割が決まると言う話、また、音読のコツなどを解説しています。
15.関係代名詞(主格)
日本語には存在しない関係代名詞という品詞の説明から、主節の真ん中に従属節が割り込む文章の作り方・訳し方など、日本人がつまずきやすい単元を分かりやすく解説。中学で詳しく説明されることがない「thatしか使えない場合」も軽く紹介しています。