2007年、フィリピンにあるマカティ・メディカルセンターの皮膚科学部が行った試験は、100名(新生児から18歳までの、皮膚感染症の患者)の参加者から採取した皮膚培養用のサンプルに、モノラウリン(ココナッツオイル由来)と、皮膚感染症の治療に使われる一般的な抗生物質(ペニシリン、オキサシリン、フシジン酸、ムピロシン、エリスロマイシン、バンコマイシン)を添加し、比較したものです。その結果、インビトロ(生体外)において、表在性皮膚感染症から採取したグラム陽性菌およびグラム陰性菌の臨床分離株に対する広範囲にわたる感受性は、モノラウリンが統計学的に有意に高いことを示しています。ほとんどの細菌は、モノラウリンに耐性を示しませんでした。
もう1つの最近の研究としては、2008年にVerme’n M. Verallo-Rowell氏、 Dillague Kristine M. 氏、および Bertha S. Syah-Tjundawan氏によって行われた試験が、American Contact Dermatitis Society(米国接触皮膚炎団体)のDermatitisに掲載されました。その試験では、バージンココナッツオイルが、乾燥した皮膚に潤いを与え、黄色ブドウ球菌(SA)をコロニー形成したアトピー性皮膚炎から除去するのに効果的であることが示されました。この試験では、52名のアトピー性皮膚炎患者を対象に、バージンココナッツオイルとバージンオリーブオイルのケースを比較しました。それぞれ26名ずつに分け、4週間にわたって1日2回のオイル塗布を毎日行いました。結果は以下の表のとおりです。