積算被ばく線量予測図公表 北西40~50キロで20ミリシーベルトの恐れ 米エネルギー省
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110420/amr11042009510002-n1.htm
米エネルギー省は19日までに、福島第1原発の周辺地域に1年間とどまった場合の被ばく線量の予測図を発表した。
原発から北西方向に40~50キロにわたり、1年間の積算線量が20ミリシーベルトを超える恐れがある地域が広がっている。航空機を使った観測データに基づくもので、人が屋内にいても被ばく量は減少しないと仮定して計算したとしている。
日本政府は、積算線量が20ミリシーベルトに達する恐れがある地域を「計画的避難区域」に指定することを決めている。(共同)
福島第1原発周辺の被ばく線量予測図。赤は1年間の積算線量が20ミリシーベルトを超える恐れがある地域(米エネルギー省提供・共同)
東電・東芝参加の米原発増設断念へ 操業見通し立たず
2011年4月20日14時1分
http://www.asahi.com/business/update/0420/TKY201104200151.html
米電力大手NRGエナジーは19日、東芝や東京電力とテキサス州で進めていた原子力発電所の増設計画について、今後の投資を取りやめると発表した。日本の福島第一原子力発電所の事故の影響で操業のめどが立たなくなったためで、計画が断念に追い込まれる見通しになった。
この計画はNRGが、テキサス州の施設で140万キロワット級の原子炉2基を増設しようとしていたもので、米国最大級の原発になる予定だった。東芝が建設などを一括受注し、東京電力も出資を決めており、日本のインフラ輸出の目玉プロジェクトだった。
しかし日本の原発事故の影響で、増設を認可する米原子力規制委員会(NRC)が安全基準の見直しに動いているうえ、東電からの出資も不透明になった。このためNRGは「これ以上資金をつぎ込むことは投資家に説明がつかない」(デビッド・クレイン最高経営責任者)と判断した。
NRGはすでに投資した3億3100万ドル(約270億円)を損失処理する予定だ。ほかの出資者がみつかれば計画が継続される可能性は残っているが、米大手が断念した事業を引き継ぐ事業者が現れる可能性は低いとみられる。
テキサス州では安価な天然ガスであるシェールガスが豊富に産出されており、今後安全対策などでコスト増が見込まれる原発にこだわるのは得策でない、との判断もあるようだ。(ニューヨーク=山川一基)