好きになりかけた人

 私は、1977年(昭和52年)、高等学校を

卒業したと同時に、発病し、北大病院精神科神経科

に入院した。今迄、散々、過保護に育ち、でたらめな

生活を続けて来た私は、とうとう、そのツケが来た

のだろう。幻覚状態が発症したのだ。私は、同年

3月から6月まで、なんと、約4か月も、お世話に

なってしまった。私は、最初の3か月は、3階の

閉鎖された病棟に、ご厄介になり、だいぶ、病気が

治って来て、やがて、開放された、2階の病棟に

移された。入院した当時の私は、顔色が青くゾンビ

みたいな顔をしてたという。そして、2階の病棟に、

当時、私と、同い年くらいの女の子がいた。私より、

ひとつ位年上だったかも知れない。髪はショートカット

で、今で言えば、歌い手の家入レオさんに似た感じ

だったと思う。しかし、当時、私は、まだ、性格が

幼稚の域を出ていなかった。社交性がまるでなく、

若い女性とも付き合う気もなかった、ヘンタイの私

でした。語彙も殆ど無かったしね。彼女は、私を

どうやら意識していたみたいでしたが、応じられなかっ

た私でした。しかし、入院中の、ある日、病院では、

午後9時に消灯ですが、私は、深夜未明、午後11時頃、

目が醒め、病室から、ホールへやって来たのですが、

例の女の子も、眠れないのか、ホールにおりましたの

です。彼女は、テーブルのチェアに腰かけていましたが、

白いネグリジェを着てました。そして、白いブラジャーと、

白いパンティーが透けて見えました。私は、おおっ、と

思って、離れた場所から、彼女を見ていました。魅入って

いたかも知れません。やがて、彼女も、私がガン見して

いるのに気付いて、私に、「どうしたの?」と、小声で

何回も聞いて来ました。これは、今、考えると、最高の

シチュエーションだったのですが、いかんせん、当時は

ウスラバカの私は、そのまま、何もせず、何もしないで、

私は、病室に戻ってしまったのでした・・。私は、やがて、

彼女より先に退院しました。そして、そのまま、彼女の

ことは忘れていたのですが、やがて、平成に入って、私は、

アラサーになり、そのころ、今時になって、病院の頃の

例の彼女が、私の脳裏にリアルに現れて仕方なくなった時

がありました。今更遅すぎるんだよなー。彼女の回想に

悩まされたのです。でも、やがて、時間は進み、アラフォー

くらいになると、私は、彼女のことは、また、忘れてしま

ったのでした。

 

 

 

 

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