1971年(昭和46年)封切りの「ゴジラ
対へドラ」ですね。当時の日本は公害がもっぱら、
社会問題になってました。公害は現在は環境汚染と
呼び方が変わってますがね。宇宙から飛来した隕石
に付着していた微生物が田子の浦のヘドロの中に
飛び込み、そこで、ヘドロを吸って、怪獣へドラ
へと成長してゆき、ゴジラと戦うという、当時の
世評を扱った映画です。私は、初めて見た時は中学
一年生だったのですが、当時は本映画を、なぜか
毛嫌いしておりました。監督は坂野義光氏という人。
特技監督は中野昭慶(なかの てるよし)氏。音楽
は真鍋理一郎って人。かつてのゴジラ映画は、本多
猪四郎&円谷英二&伊福部 昭の名トリオが、もっぱら
作っていたわけですが、スタッフがガラッと変わって、
かつてのゴジラ映画とは、まるで雰囲気が違ったので
面食らったのです。本映画は脈絡のないシーンも多いし、
ドラマも作られてません。後年知ったんだけど、脚本
書いたのは、馬淵 薫氏で、60年代から、「空の大怪獣
ラドン」「フランケンシュタイン対バラゴン」等、ハード
な内容のもの書いてた人ですが、氏は、ゴジヘドの脚本
書くにあたって、監督が新人の坂野氏だから、新人を信用
してない馬淵氏は手を抜いて書いたそうです。
しかし、私は、平成の始め、ビデオで、ゴジヘドの映画
を見直したのですが、凄く面白い映画だと見直しました。
へドラは、何て恐ろしくて強い怪獣なんでしょうね。
硫酸ミストや毒ガスをいいだけ撒き散らすし、ゴジラは
大苦戦なんてもんじゃなかったですね。
