円谷プロ制作「怪奇大作戦」24話・狂鬼人間、は現在
規制の対象になってソフトから外されたそうだが、私は
ネットで見た。68年(昭和43年)地上波で初オンエアの時、
私は小学生であり、当時既に見たかも知れないが、内容が
大人向けなので憶えていなかったかも知れない。
薄幸の若い女性科学者、美川冴子が脳波変調器をこしらえ、
こっそり狂わせ屋をやっていたのだ。事件捜査のSRIは彼女の
ことを嗅ぎ付けると、岸田 森氏演じる牧 史郎が彼女に接触する。
牧は不良ドライバー(野村)にフィアンセを、ひき殺されるという
芝居をやり(その野村の不良役も上手かった)、悲嘆にくれてる
ふりをして彼女と知り合う。言うまでもなく牧は、おとり捜査に
出たんだね。しかし、本編では、つまびらやかにされてないけど、
牧は女性にモテそうなタイプだし、彼は彼女となんとかかんとかの
関係もあったのでは??美川は牧の正体見抜いて、彼を油断
させて、脳波変調器に掛けてキ●ガイにして、牧は野村を殺そうと
街の中で奇声上げながら拳銃ブッ放す。そのシーンが大した語り草
だね。でも、最後は、牧は元の正常の姿に戻り、野村も誰も無事で
済んだんだね。でも、美川は袋の鼠となり、もはやこれまでと観念し、
自ら脳波変調器を被るとスイッチをMAXにし、自害してしまう・・。
SRIは、犯人も無事捕まったし、めでたしめでたしと雑談しているが、
牧 史郎だけは仲間から一人外れて、窓辺で彼女のことを狼狽する程、
不憫がっている。真摯な愛というものを見た。精神科の暗い病室では
永遠の狂人になった冴子が、虚ろな目をして ♪カ~ラス なぜなくの・・
と唄ってる。突然何かを思い出したのか、冴子は急に喚きだす・・。
う~ん、やっぱり、怪奇大作戦は濃い傑作だなあ。