僕は、60年代~70年代前後まで、二階建ての一軒家

に家族と住んでおりました。当時僕らは次々、家族が

どこからもらってきたのやら、子猫をよく飼いました。

家族一同で可愛いがりました。大抵はドラ猫でした。

 しかし、いつも三か月位でいつの間にか、家から姿を

消してしまうのです。当時の家は四方八方ガラ空きですから

いつのまに出てってしまうのです。僕は当時、児童書の

「世界のミステリー」等で、象の墓場という伝説のはなしを

聞いてました。アフリカ象というのは、自分の死期が近い

ということを悟ると、群れから離れ、一匹だけで大地を漂流

してゆき、やがて象の骨が広範囲に渡って大量に散らばってる

処にたどり着くそうです。そこで、しゃがみ込むかばったり

地響き立てて倒れ、息を引き取るというのです。

 僕たちは、それと同じで、猫たちもじぶんの寿命を悟ると

どこの土地か分からないが、自然に家から出ていくのだろうか・・?

などと考えてました。

 

 しかし、僕は小学校高学年のある時、お昼過ぎ、近くの

お寺の門がある当り、所用で歩いてますと野良猫を見つけ

ました。僕は、「あれ、見覚えあるな?半年前うちで飼って

いつの間にいなくなったやつかな?生きてたのか?

こんなとこにいたのか?」と思いました。やっこさんも

僕に気づくと、ハッ、となってたようでした。僕の匂いを

憶えてたのか?僕が騙し騙し、やっこさんに近づくと

最初は逃げようとしましたが、やがて、かれ(? ♂か

♀かは分からず。)は、僕のとこに駆け付け腰をかがめた

僕の左肩にしがみつきました。僕はやっこさんを抱っこ

して自宅に戻りました。家にいる家事をしている母に

「母さん、コイツ憶えてる?再会しちゃったよ。」というと

母も想い出したらしく、やっこさんにもう処分を考えてた

年期の入った小さい鍋に、かつおぶしと夕べ食べた

秋刀魚の残りを入れて、やっこさんに与えるとすごい

勢いで食べ始めた。母は「お腹空いてたんだね」と

いった。ぼくが、そこから席外して茶の間に行こうと

すると、やっこさんは猛スピードで、僕を追いかけ

僕の背中に飛びつき左肩にしがみついた。爪立てて。

僕は僕のうしろにいた母から聞いたのだ。

 しかし、奴さんは一週間くらいで、また姿くらまして

しまった。

 

 また、何匹目かに飼った猫は、こういうやつもいた。

 当時、エポック社ってとこから出版されてた子供用

ゲームに、手探りゲーム、ってあった。これは段ボール

制のクリスマスケーキくらいの大きさの箱に四面に

それぞれ、真ん中に成人男性の腕がすっぽり入る位

の穴が開いており、内側から黒いフェルトが貼ってある。

そのフェルトは、今、よくコンビニのくじ引きにある円形の

切れ目がついている。箱の中に犬、豚、山羊、羊等、30個

あたりの動物のミニチュアを入れる。そしてルーレット

回して矢印の停まった動物を手を突っ込んで、手の

感触で見つけるのだ。見つけた人が得点入るのだ。

まあ、すぐに飽きるゲームの典型であり、僕も恥ずいが(冷や汗)、

 当時小学生だった僕と姉は暇つぶしに、まあやってた。それは

いいのだが、そこにやっこさんが、ひょこひょこやって

来た。やっこさんは箱のフェルトに近づくと、ぼくら何するのか?と

思ったら、やっこさんはあれよあれよと箱の中にすっぽり

入ってしまった。やっこさんは中でしゃがんでくつろいでたの

だろう。ゲームのことは忘れたが、そのことだけはハッキリ

憶えてる。