平成23年だったか、24年、正月をだいぶ過ぎた頃
の日でした。
僕は大体毎日夜は12時か1時、遅くに寝るのですが、
その日は自宅の机仕事も終わったので、夕方過ぎなんか
疲れたので眠剤服薬して早めに僕の寝室のベッドで休んで
しまいました。うちには僕しかいませんでした。父は毎日
午後9~10時頃うちに帰って来るのです。
やがて、僕は真夜中の一時か二時頃一旦また起きました・・
それはいいのですが、ぼくは突然ムクッと起き上がると
自宅の風呂場までトコトコ歩いてゆき、電気をつけて中に
入ると棚にあった、もう残り少ないスプレー式の洗剤(カビキラー)
を手にすると、当たり一面鏡や棚のシャンプー、リンスの瓶、
スポンジ、石鹸などにシュッ、シュッ、とかけ出しました。
そして、出入り口の表にある洗顔所に置いてあった、20ℓの黄色い
有料ゴミ袋を一枚ひっぱりだすと、それに洗剤液のかかった
シャンプー、リンスの瓶などを詰め込みだしました。
乱心したようなことやっているぼくに、別の寝室で休んでた父が
気付き、やって来て「おい、お前何やってんだ・・」と当然言いました。
ぼくは奇矯をピタリとやめると、そのままじぶんの寝室にスタスタ
歩いてって、ベッドに戻りまた休みの続きをとってしまいました。
朝、ぼくは7時頃起きました。茶の間にゆくと例によって僕より
いつも一足早起きの父がイスに腰かけ、朝刊読んでました。
ぼくは、父さん、お早うというと、父はふつうの表情で
「OO、お前夕べどうしたんだ?」と訪ねてきました。
ぼくは、「いやいや、僕も我ながらなんだか分かんないんだよ、
僕は夕べ、真夜中にむっくり起き上がり、急になんの脈絡も
無くおかしなことやり出したとき、僕の意識がはっきり覚醒
していた、ってことは憶えてんだけど、なんで突然あんなこと
やらかしたのか自分でもわかんなくてさー。ぼくは乱心したよう
なことしちゃったのは、なんも気にしてないけどただ父さんを
心配させた、迷惑かけてしまった、ってことは申し訳ないと思ってるよ」
父は笑ってました。
その話はそれでチョンです・・。
それ以降、ぼくは狂ったようなこと全然してません。
相変わらず普通に働き、おとなしく生活してました。
だから、病院の外来でも主治医の先生にも何もお話しませんでした。
馴染みのカウンセリングの方や福祉のかたたちにお話しすると
最初はちょっと驚いた顔してましたけど・・。
ただ、あとから父に聞いた話によると、その問題の当日、前述僕の
父が自宅に戻ってくると、ぼくは一足先に休んでいたわけですが
そのとき僕は寝言をブツブツいってたそうです。
福祉のひとたちは、私たちは何か目に見えないものに操られてるの
かも知れないね、って言ってました。
僕のはなしは何か自慢っぽく、聞こえますか?・・
「誰だって寝惚けてそうすることあるさ」、って言ってたひとも
いました。
にんげんのこころ、って本当になんだろう?・・