■緊急避妊薬とは?

緊急避妊薬(EC: emergency contraception)は、避妊しないで性交した場合やコンドームが破れてしまったなど
避妊に失敗した場合に行う避妊法です。

無防備な性交後72時間以内に服用することで、避妊効果を示します。

避妊効果は85%程度程度しかありませんので、通常行う避妊法としては不向きです。
普段の避妊には経口避妊薬(OC:ピル)など、より効果の高い方法を選びましょう。

■緊急避妊薬の種類
 ・ノルレボ錠1.5㎎

 ・レボノルゲストレル錠1.5㎎





■緊急避妊薬の入手方法

入手するには医師の処方が必要です。
自費診療(保険がきかない)ため、費用は医療機関毎に違います。

■緊急避妊薬の副作用

通常、副作用は一時的ではあるが、頭痛、吐き気、疲れやすい、眠気などあります。

■緊急避妊薬のオンライン診療

2020年4月からオンライン診療の対象とされ、近くに地理的な要因など、性犯罪による恐怖がある場合)に限り、
産婦人科医や研修を受けた医師によるオンライン診療を実施し、緊急避妊薬を1錠のみ院外処方とし、
薬局にて研修を受けた薬剤師の面前で内服するなどが要件とされています。

研修を受けた医師・薬局・薬剤師のリストは厚労省のホームページに公表されています。

■緊急避妊薬の調剤における薬剤師の対応手順

⓪処方箋及び情報提供文書の内容を確認する。
   送信元が産婦人科以外の場合、処方医が研修を修了しているか確認する。

①患者がオンライン診療を受診した本人であることを確認する。

②患者の心理状態等に心を寄せて対応する。

③プライバシー空間の確保を心がける。
(場所(個室・パーティションの利用)、声の大きさ・トーンなど

④調剤済みの薬剤と飲料水・紙コップなどを用意する。

⑤患者に禁忌を確認し、副作用などを説明する。
 ・服用後に嘔吐など副作用が起きた場合の対応を伝える。
   ・約3週間後に産婦人科医による直接の対面診療を受診することを説明する。
      ※可能であれば、受診先医療機関を決めてもらう。
   ・確実な避妊法について説明する。
   ・何か質問があるかを聞き、適切に答える。

⑥患者が服用したことを確認する。
 (その場で服用してもらう)

⑦処方医に薬局における対応内容について報告する。

⑧本手順書をチェックした上で、他の患者情報とともに保存する。


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