在宅患者訪問薬剤管理指導(居宅療養管理指導)を算定した場合、医師など
への報告書提出が必要になります。

医師に報告書を提出してもほぼ反応が無く、読んでいるかわからない、
役にたっているかわからない、何を書いてよいかわからないなど悩んでいる
薬剤師は多いと思います。

 医師はどのような情報が必要か考える事が大切です。
算定しているからやっつけでとりあえず提出する・・・・
という対応では医師の信頼を失います。

【悪い例】
下痢症状が気になっている様子です。
処方薬はきちんと服用しておりコンプライアンスは良好です。

残薬はロキソニン錠 15錠あります。



このような報告書だと
「下痢症状があるのはわかるけど・・・」
「便の硬さ、回数などどんな感じなの?」
「薬剤師はどうしたいの?」
「医師はどうすればいいの?」
と医師は感じると思います。

どうすれば伝わりやすい報告書なるか?
「いつから」
「なにが」
「どのくらい」
「どのようになった」
などを意識して具体的に記載します。

 【良い例】
クラリス錠を服用後、翌日から1日1~2回の水様便の軽い下痢症状があります。
そのため、患者様はクラリス錠の継続服用を心配しています。
下痢症状は軽度のため継続服用を指示、下痢症状が悪化、続くようなら中止し、
医師に連絡するよう指示しております。
先生の治療方針と異なるようであればご連絡ください。速やかに対応致します。
頭痛時服用のロキソニンが15錠 残薬あります。
次回往診時に減薬などご検討頂ければ幸いです。

具体的な表現とすることで伝わりやすくなります。

 また、報告書を提出してもリアクションがなく意味がないのでは?
と思う薬剤師は多いと思います。

医師も忙しい中で報告書をみていますので、見たという確認の返信を求めるのは不親切です。
もし、「先生の治療方針と異なるようであればご連絡ください。速やかに対応致します。
」などと記載するのがよいと思います。

また、ケアマネジャーへの報告も大切です。
悪い報告書を見ると医師への報告書と全く同じ内容といったものが見られます。

医師への報告内容を共有しつつ、薬剤師から「どうしてほしいのか」「何かあった場合、どうすればいいのか」を盛り込んでみてください。

【良い例】
クラリス錠を飲み始めた後からの軽い下痢症状について、(患者さま)は服用の継続について悩んでいた様子でした。
クラリス錠の影響だと思いますが、症状が軽度であることから継続するよう伝えております。
そのため、基本的には服用を継続、下痢症状の悪化や2~3日程度症状が続くようであれば服用を中止して医師に連絡するようにと説明しております。
こちらでも伝えましたが、ご自身の判断で服用を中止しないよう改めてご確認をお願いします。
もし、下痢症状の悪化や頻回の下痢が続くようでしたら医師または薬剤師に連絡をお願いします。

また、薬剤師は医薬品の説明・供給・管理だけでなく衛生管理にも携わる必要があります。


 ・自宅の温度
 ・換気がされておらず空気が悪い
 ・部屋のくささ
 ・部屋の照明が暗い
 ・部屋の整理整頓・清掃状況

気になった場合は、ケアマネジャーを通じて他職種の方々と情報を共有して、

連携する事が大切です。


適当な報告書を記載すると医師、ケアマネジャーなどから、あの薬局には患者をまかせたくないと思われてしまいます。


 

 



 

 

 

 

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