僕が住んでいる所はとある国の小さな村です。そんなに有名ではないけど時々白い服を着た人が来るんだ。なんでも森の奥にとても珍しい鉱物があるらしく村長と交渉をしているという話だけどごく普通の村民である僕が細かいところまで知っているわけはない。
まあそんなことがあるくらいであとはごく普通の村です。
僕はそんなこの村のことがが大好きなんだ。
これは普通な僕の物語です。
×月〇日
僕はいつもの仕事を終えて村はずれにある家に帰ってきた。いつもだったら迷わずに家に入って夕ご飯を作り始めるのだけど、今日は入ることができなかった。
なんで入らないのかって?君たちは家の前に女の子が倒れていたらどうしたらいいのか迷わないかい?そう僕の家の前には女の子が倒れていた。まあ僕は少し普通とはずれているから女の子を抱え上げて家に入るんだけどね。
家に入ってまずしたことは女の子に怪我がないか確かめること…でも怪我はなさそうだからただ単に疲れているのだろうと勝手な推測をつけよう。女の子をベッドに寝かせて僕は夕ご飯を作りに行った。
しばらくして女の子の様子を見に行くと目が覚めたみたいだった。
「ここは…どこじゃ?」 「(゜д゜)…………」 少し言葉遣いがおかしいような気もするがそれは無視しよう。
「もう一度聞く。ここはどこじゃ?」 少し怒りを含んだような声で女の子が言った。
「ここは僕のうちだよ、村はずれのね。君はいったいどこから 「ふむそうか、森の外にある村まではこれたのだな。うむ、すまんな青年よ世話になった。ではこのことは忘れてくれ。」 女の子は僕の言葉をさえぎって一人納得したかと思うと入り口に向かって歩き出した。そしてドアの所まで行くと 「それではさらばじゃの青年よ。」 と言って外へ 「っっっって いやいやいや、行かせるわけないでしょう。」 女の子は怪訝な顔をした。 「こんな夜中に女の子を外に放り出すバカがどこにいますか? いるわけないでしょうが!!! おなかの空いた子を放り出すような冷血無情な人間に僕は育っていないよ!!!」 と、ここまで一気にまくしたてると女の子は呆けたような顔をしてコクコクうなずいていた。
と いきなり気が付いたように女の子は 「いやワシは別に腹がへっているわけではっっ!」 といったが
グウゥゥゥゥ~
おなかは正直である。やはりおなかが空いていたのだろう 「・・・すまんが何か食べさせてもらえんかのう?」 と遠慮がちに聞いてきた。
「いつもなら一人分しか作ってないんだけどね~」 というと、 「やはりあるわけはないよのう・・・」 と落ち込んでしまったのであわてて 「いつもならって言ったよね!いつもならって!」 といってあげた。
そしたら 「わしの分も少しくらいはあるかのう?」 と上目づかいに聞いてきた。
「少しくらいどころか2~3人前はあるよ!」 と答えてやると、
「本当か!」 と目をキラキラさせて喜んだ。
「ただし!君の名前とどこから来たのかくらいは教えてね!」 と条件を付けてやっても、 「分かったから早よう食わせてくれ!」 全く聞いていないのだろう、もう椅子に座っている。
「はいはい 今用意いたしますよお嬢様。」 とおどけていうと 「ん?わしはヒトではないぞ、妖狐じゃ!」 ない胸を張りエッヘンという声が聞こえてきそうなほど自信満々に言った。だがどこからどう見ても人間の女の子である。 「じゃあ証拠はあるのかな?」 と聞いてやると 「なんじゃ?信じておらんな!いまその証拠を見せてくれるわ!」 と言い放ち宙返りをした。
すると・・・その女の子の頭とおしりに変化が現れた。ふさふさの耳としっぽが3本 それ以外は全く変わりはない 「 ? おかしいのう、なぜ元に戻らんのじゃ。それに何かふらふらするのう。」
「あのさ・・・。」
「なんじゃ?」
「もしきみがほんとうにきtじゃなくて妖狐だとしたら魔力がなくなってるんじゃないかな?」
「(゜Д゜)……盲点じゃった。」
「で…どうするの?」
「飯を食ってから考えようではないか。ほれ、え~腹がへってはいつか見かけるというじゃろ?」
「それをいうなら腹がへっては戦ができぬでしょ。まあ仕方がないしご飯食べよっか。」
「うむ!」
「で、君の名前はなんてうの?」
「わしの名前は麗凛白風・瑠璃姫(れいりんしらかぜ・るりひめ)じゃ!」
「じゃあルリって呼んでいいね。」
「(゜Д゜)……」
「まあ僕の名前はテュールとでも呼んでおくれよ。よろしくねルリ。」
「呼び捨てにするでないわ このわっぱが!ワシは2100歳じゃぞ!」
「へえかなり年上なんだね。じゃあ改めてよろしくルリさん。」
「ふむ仕方がないのう。魔力が回復するまでじゃぞ。それを忘れるなよ。」
「はいはい。」
「 はいは一回じゃ!!!」
「は~い。まあそんなこと置いといてご飯食べようよ。」
「うむ、そうじゃな。そう考えたら腹がへってきてしょうがない早よう用意してくれよ~。」
「わかったよ~。」
(思えばあの女の子が妖狐だってことすんなり受け入れてたなぁ。まあいっかそんな小さなこと。)
続く