「いつになったら村の人と仲良くなれるのかなぁ?」
僕はそうつぶやきながらいつものごとく仕事に向かった。
「なんで仲良くなれないんだろう?」
~ そんなもんお前が一人で村のはずれに住んでいるのが悪いんだろうが! ~
僕の唯一の友人ならそういうんだろうなと思いながらいつもやっていることを黙々とこなしてその日も終わってゆく。
友人に言わせれば僕の仕事は村で一番の力持ちでも絶対にできないことらしい。
本当にそうなのかはこの仕事をほかの誰かにやってもらったことがないから全然わからないけど……
そんなことを考えながら僕は仕事を終えて自宅へ帰って行った。
こんな風にのんきにごく普通の日常を送るのが僕の夢なんだ。
だから村の人と仲良くなれなくても僕は今の生活に不満なんてひとかけらもなかった。