「遅くなってごめんな。」
日本を訪れた俺は・・・
章三と三洲と一緒に託生の墓を訪れていた。
託生はあの日から一度も姿を現さなかった。
「俺、今度日本支社の社長になるんだ。」
そう報告して墓の前に花をおいた。
「俺、精一杯生きてみるよ。だから・・・待っててくれ託生。俺がお前のところに行くまで。」
そう言って手を合わせる俺を・・・
章三と三洲は黙って見ていてくれた。
「行こうか。」
立ち上がった俺に
「お前の葉山バカはこれからも変わらないんだろうな。」
笑いながらそう言う章三と
「葉山もいい迷惑だろうな。死んでなおお前にまとわりつかれるとは。」
からかうような笑顔でそう言う三洲。
「いいんだよ、託生だってそれを望んでるからな。」
笑って見上げた空は・・
俺の心と同じ、曇りひとつない青空だった。
「I'll be there, Takumi」
いつか俺がいくその時まで、待っていてくれよ、託生。