東日本大震災で大きな被害をうけた漁港が猛烈なスピードで復興しつつあります。
今後気仙沼漁港には、1日に110トンの製氷能力のある施設が設置されます。
そして大船渡漁港と女川漁港には、1日40トンと気仙沼の半分以下ながら通常の氷よりも魚の鮮度を2~3日長持ちさせる窒素氷の製氷施設が設置されます。
これは実は静岡県にとってはとっても脅威。
沼津港で朝水揚げされた魚が鮮度維持しながら、(低コストの)陸路輸送で販売できるエリアを、大船渡と女川は東北でありながら大きく上回ることができるだけの商圏を手に入れることになるのです。
これまでは(冷凍物ではなくあくまでも鮮魚という意味では)、静岡県は東京と名古屋の中間で大消費地に近いという地の利がありました。
しかし今の流通網では2~3日鮮度期間が延びれば、大概の所まで輸送が可能です。また市場に出るまでが同じ時間であれば、東北の魚の方が他の地域の魚よりも長く...鮮度を保つということになり、ブランド力に大きな違いが出ます。
つまり、これからの鮮魚の勢力図は変わっていくことを意味します。
大きな痛みと深い悲しみを乗り越えて、東北の水産業は強くとてつもなく強く生まれ変わります。
静岡県も自らに檄を飛ばして頑張らないといけません。厳しい戦いがまもなく幕を開けようとしていると思います。
静岡県が大船渡や女川と同じ設備を設置したら、北海道から九州・沖縄まで鮮魚を届けられるだけでなく、静岡空港や羽田空港から鮮魚を送り、本当に美味しい刺身を海外で広めていくことが可能となるでしょう。
地の利と技術の相乗効果で、更なる戦いの場に出て行けることでしょう。
東北も頑張る。静岡も頑張る。そして日本中がとっても良くなる!!これが理想ですよね!!!